インテル目標株価上げ、CEO交代を評価 10~12月期業績は予想上回る可能性と会社発表
インテルが13日、最高経営責任者(CEO)の交代を発表。競争激化で停滞していた業績が回復するとの期待から株価は大幅に上昇し、一部アナリストが目標株価を引き上げた。インテルは同時に20年10~12月期の売上高と1株あたり利益が10月に示した見通しを上回ったようだと明らかにした。
米半導体大手のインテル<INTC>が13日、最高経営責任者(CEO)の交代を発表した。競争激化で停滞していた業績が回復するとの期待から株価は大幅に上昇し、一部アナリストが目標株価を引き上げた。インテルは同時に2020年10~12月期の売上高と1株あたり利益が10月に示した見通しを上回ったようだと明らかにした。
同日の株式市場でインテルは前日比3.71ドル(6.97%)高の56.95ドルで引けた。一時、13%超上昇する場面があった。
最近のインテルはアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)<AMD>などとの開発競争で後れを取り、市場シェアが低下。20年12月には米有力アクティビスト(物言う株主)のサード・ポイントがインテルに対し、製造部門を自前で抱える事業モデルについて見直しを要求していることが明らかになった。
インテルの発表によると、CEOのボブ・スワン氏が2月に退任し、後任にヴイエムウェアのCEOであるパット・ゲルシンガー氏が就く。
ゲルシンガー氏はかつてインテルでプロセッサの開発に携わり、2000~05年にインテルの最高技術責任者(CTO)を務めた。09年にインテルを退社している。
エバーコアISIのアナリストはインテルの目標株価を55ドルから68ドルに引き上げた。ただ、半導体製造における主導的ポジションの喪失など直面する課題は大きく、今後について判断するには尚早とし、投資判断を「インライン(中立)」で据え置いた。
クレディ・スイスは目標株価を65ドルから80ドルに引き上げ、投資判断を「アウトパフォーム(買い)」で継続している。
バーンスタインは、ゲルシンガー氏の起用は正しいとした一方、同氏がインテルで事態を有意に好転させるには何年もかかる可能性があると指摘。AMDの台頭による市場シェアの低下やPC・データセンター顧客のオルタナティブ・エコシステムへの移行は動かしがたいとの見方を示した。
21日決算発表へ
インテルは現地時間1月21日に20年10~12月期の決算を発表する。
同社が昨年10月に発表した10~12月期見通しで売上高を174億ドル、1株あたり利益を1.10ドル(調整済み)としていた。20年12月期通期の売上高は前年比5%増の753億ドルを見込んだ。
同社は13日、10~12月期業績について、10月に示した見通しを上回ったようだと明らかにした。次世代品である回路線幅7ナノメートルの製品の開発情報も21日に発表するという。
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