塩野義が大幅高、ジェフリーズが投資判断上げ
・「ホールド」から「買い」に
・R&D説明会で開発スケジュール発表
23日の東京株式市場で塩野義製薬<4507>が大幅に続伸。ジェフリーズ証券が投資判断を引き上げた。塩野義は19日開催した2019年度通期の研究開発(R&D)説明会で、パイプラインの開発スケジュール等を発表した。
終値は前営業日比261円(5.82%)高の4747円。一時7%高の4800円まで買われた。
19日は一時4379円まで売られ、年初来安値を更新していた。
R&D説明会では、新型コロナウイルスの感染拡大に対する取り組みとして、北海道大学人獣共通感染症リサーチセンターと協業し、新型コロナウイルス株を使用した創薬研究を開始することを明らかにした。
主要パイプラインの開発スケジュールについては、がんを対象疾患とする「制御性T細胞阻害剤」の臨床第1相試験の開始を21年度4~6月期、同様にがんを対象とする核酸アジュバント「S-540956」の臨床第1相試験の開始を20年度10~12月期とした。
アルツハイマー型認知症を対象とする「BPN14770」については20年度1~3月期に臨床第1相試験、21年度4~6月期に第2/3相試験をそれぞれ開始する計画という。
ジェフリーズ証券は塩野義の投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。一方、目標株価は7200円から6300円に下げている。
新型コロナ検査
塩野義は17日、バイオベンチャーのマイクロブラッドサイエンス(MBS)との業務提携協議を開始したと発表。MBSが中国企業から輸入している新型コロナウイルスの抗体検査キットの医療現場などへの供給を目指し、キットの販売や取り扱いに関して協議を進める。
塩野義は空港・港湾での入国者検査、また事業所・学校などでの接触者等の検査にもキットを提供することを想定している。
このキットは免疫クロマト法(金コロイド法)と呼ばれる血液検査技術を採用。新型コロナウイルス感染の初期に体内で産生されるIgM抗体、およびIgMより若干遅れて産生・増加するIgG抗体の両方を測定する。一滴の血液検体で測定が可能で、10分で検査結果が得られるという。
現在普及しているコロナウイルスの検出法はPCR(DNAポリメラーゼ連鎖反応)と呼ばれる手法で、喉などの粘膜を検体として採取する。結果判定まで4~6時間程度を要する。
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