アップル、決算発表後に株価下落 一時4%超安 3四半期連続減収
アップルの株価が4-6月期決算発表後に急落した。iPhoneの販売減少などによる3四半期連続の減収が嫌気された。
アップルが3日の取引時間終了後に発表した2023年4-6月期決算は総収入が3四半期連続で前年同期実績を割り込んだ。事前の市場予想は超えたものの投資家の納得は得られず、アプルの株価は時間外取引で一時、決算内容が伝わる直前の水準から4%超値下がりした。iPhoneの販売額が投資家の予想を下回っており、米国での販売不振が影響したもようだ。ティム・クックCEOはインドなど新興国市場の開拓に全力を傾ける考えを示した。
アップルの4-6月の総収入は前年同期比1.4%減
アップルの4-6月期決算は総収入が前年同期比1.4%減の817.97億ドル。総収入がマイナスとなるのは2022年10-12月期(5.5%減)、2023年1-3月期(2.5%減)に続き、3四半期連続だ。また1株当たり利益は5.0%増の1.26ドルだった。直前の事前予想は総収入が816.86億ドル、1株当たり利益は1.2ドルで、アップルが示した結果は投資家の見通しは上回った。
ただし3四半期連続減収という結果に投資家は満足しなかったようだ。アップルの株価(AAPL)の3日の終値は191.17ドル。時間外取引に入って193ドル台半ばまで値上がりしたが、決算内容が伝わると一気に下げに転じ、一時185ドル程度まで値下がりした。決算発表直前の水準からは4%超の下落、3日終値との比較では3%超の下落となった。その後は187ドル程度で推移した。
iPhoneの販売額は事前予想を下回る
アップルの総収入減少の要因はiPhoneの不振だ。4-6月期のiPhoneの販売額は前年同期比2.4%減の396.69億ドルで、2四半期ぶりのマイナス。iPhoneの売り上げは総収入全体の5割弱を占めるだけに業績全体の足を引っ張った形だ。事前予想では400億ドル程度が見込まれていた。クック氏は決算会見で「米国のスマートフォン市場が厳しかった」と言及し、スマホ市場が世界的に低迷する中で、他社のスマホからiPhoneへの乗り換えを促す努力を続ける考えを示した。
一方、このところのアップルの成長の原動力になっている新興国市場は好調だったもようだ。中華圏は、iPhoneへの乗り換えが進んだ結果、収入が7.9%増となり、2021年10-12月期(21%)以来の大きな伸びとなった。またインド市場も引き続き好調で、四半期として過去最高の売り上げを記録したという。クック氏はインドのスマホ市場は世界で2番目の規模があるが、アップルのシェアはまだまだ小さいと指摘。莫大な成長機会があるインド市場に対して「われわれのすべてのエネルギーを注ぐ」と話した。
アップルは7-9月期について、iPhoneの販売が増えるとの見通しを示している。
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