現在の相場環境で売られやすい通貨と買われやすい通貨
新型肺炎の感染拡大が続いています。このリスクは中国経済のリスクでもあります。事実、中国経済の動向に敏感に反応しやすい通貨には売り圧力が高まっています。また、リスク回避局面では例の2つの通貨買い圧力が高まるパターンも健在です。詳細はマーケットレポートにて。
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現在売られやすい通貨
今週も新型コロナウィルスの感染リスクが相場のトレンド決定要因となろう。「感染リスク=中国経済のリスク」と外為市場の参加者は捉えている。それ故、売り圧力に直面しやすい通貨としてオセアニア通貨がまず念頭に浮かぶ。この点について米ドル相場の月初来騰落率で確認すると、対豪ドルでは3%以上米ドル高が進行している(=豪ドル安が進行している)。次いで対NZドルで2.2%の米ドル高となっている(=NZドル安となっている)。次にインプライド・ボラティリティの動向を確認すると、NZドルと比較し豪ドルのそれが上昇トレンドにある。つまり、今後下落幅の拡大を警戒すべきは豪ドルということになる。対米ドル(AUD/USD)では0.68の維持が目先の焦点となるだろうが、新型コロナウィルスの感染拡大が続いている状況を考えるならば、昨年11月29日の安値レベル0.6750レベルまでの下落を想定しておきたい。
一方、対円では目先、73.50-80ゾーンの攻防が焦点となろう。だが、株安がさらに進行する可能性があることを考えるならば、昨年10月10日安値71.80レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。現在はこの安値を起点とした短期サポ―ラインの攻防となっている。
米ドル相場の騰落率
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オセアニア通貨のインプライド・ボラティリティ(1週間)
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豪ドル/米ドル(AUD/USD)チャート
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豪ドル円(AUD/JPY)チャート
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円買い圧力>米ドル買い圧力
豪ドルとは対照的に買い圧力が高まりやすい相場環境にあるのが、米ドルと日本円である。だが、本日早朝にドル円が108.80台でスタートしたことが示唆する通り、リスク回避局面では円買い圧力が米ドル買い圧力を凌駕するパターンは未だ健在である。
そのドル円だが、インプライド・ボラティリティ(1週間)の動向を確認すると、5%台の水準まで上昇している。円高の局面でインプライド・ボラティリティが上昇するパターンを考えるならば、現在の上昇は、さらなる円高進行の可能性を市場関係者が意識しているということである。春節連休入りのため中国株式市場が休場ということもあり、「感染リスク」を口実に海外投資家が国内株式をターゲットに売りを仕掛けてくる場合、「株安→円高」の流れが加速しよう。目先の焦点は108円台の維持だが、株式動向次第では年初のイランリスクが発生した際の安値107.63を視野に下落幅が拡大する可能性があろう。ドル円の下落幅が拡大すれば、上述した豪ドル円の下落幅も拡大しよう。尚、108.50および108.00にはそれぞれビッドが観測されている。
ドル円(USD/JPY)チャート
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