米中リスク、RBAイベントそして豪ドル相場
今日は豪ドル相場の動向に注目しています。米中リスクに敏感な通貨ですが、RBAが10月以降の利下げを意識する場合、重要テクニカルポイントを下方ブレイクする可能性があります。豪ドルの動向はNZドルのトレンドも左右すると思われます。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
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Analysis Highlights
・米中リスク、RBAイベントそして豪ドル相場
8月以降、米中対立リスクが国際金融市場の波乱要因として浮上している。この点を円相場の騰落率で確認すると、主要な新興国通貨では軒並み円高優勢の展開となっている。より興味深いのは対先進国通貨のパフォーマンスである。中国リスクとの関連性が深いオセアニア通貨で円相場の良好なパフォーマンスが際立っている。このレポートで再三指摘してきたとおり、米中リスクはイコール中国の景気減速リスクであり、それ故外為市場では新興国通貨と資源国通貨に売り圧力が高まり易い。対照的にこのリスクが意識される局面では米ドルと日本円の買い圧力が高まるというのが、米中対立が激化してからのトレンドパターンとなっている。さらに現在は「緩和競争=通貨安競争」の局面にある。黒田日銀と違い各国中銀には金融緩和政策においてまだバッファがある。本日、会合が予定されているRBA(豪準備銀行)もまだ利下げ余地がある。中国経済の減速リスクと国内に及ぼす悪影響を警戒し、10月以降の利下げシグナルを発信してくる可能性がある以上、今日の豪ドル相場は下値トライを警戒したい。RBAイベント後に豪ドルの下落圧力が高まる場合、NZドルもその動きに追随する可能性がある。
【円相場のパフォーマンス】
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・豪ドルのテクニカル分析(対米ドル)
豪ドル/米ドル(AUD/USD)は現在、短期トライアングルの攻防となっている。先月26日以降、21日MA(0.6758前後)で上値がレジストされている状況を考えるならば、意識すべきは下値トライである。RBAイベント後に下落圧力が高まる場合、先月29日以降相場をサポートしているプロジェクト261.80%の水準0.6712レベルを下方ブレイクする展開を予想する。このケースでは、長い下ヒゲの示現で急反発した際の安値0.6675(8/7安値)を起点とした短期サポートライン(今日現在0.6694前後)のトライを予想する。このラインも下方ブレイクする場合は、ビッドが観測されている0.6670が次の下値ターゲットとなろう。一方、7月豪小売売上高が市場予想以上となるかRBAが予想外にタカ派スタンスを示す場合は、上値トライの展開を予想する。だが、中国リスクがくすぶる限り上昇幅は限定的だろう。0.6820を目先の上限と想定し、まずは21日MAおよび0.6818(8/13高値)を起点とした短期レジスタンスラインの攻防を注視したい。
【豪ドル/米ドル】
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