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FOMC待ちムードのドル円 / リスクセンチメントの流れに連動する豪ドル

サマリー:「週明けの米国市場は典型的なリスク回避相場となった。しかしドル円はレンジで売り買いが交錯。FOMCの結果待ちモードとなっている。対照的に豪ドル相場はリスクセンチメントの流れに連動している。それぞれのチャートポイントは?」。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

FOMC待ちムードのドル円

・FOMCを前に米国株は調整の反落

週明けの米国株式市場では、主要3指数が下落した。株式のセクターパフォーマンスを確認すると、景気敏感株を中心に売られた。特にクルーズ、ホテルとして航空関連の株式がそろって下落した状況は、オミクロン株の感染リスクを意識する状況が未だに続いていることを示唆している。

だが、先週のリスク選好相場を考えるならば、オミクロン・リスクへの懸念は確実に後退している。そして各市場の関心は、今日から開催される連邦公開市場委員会(FOMC、15日まで)にシフトしている。

今回は、会合の終了後にFF金利の予測(ドットプロット)が公表される。高インフレへの対応がパウエルFRB最大のが直面する最大の課題となっていることを考えるならば、最新の予測は9月時点からタカ派へシフトする可能性が高い。昨日の米国株の下落は、FOMCの方を強く意識した動きと筆者は考えている。

・今日のドル円もレンジ相場を予想

米国株やNY原油先物価格(WTI)が下落したことを受け、昨日の米債市場では利回りに低下の圧力が高まった。

これらの動きはドル円(USDJPY)の下落要因である。しかし、昨日は113円台で売り買いが交錯し、大きな動きは見られなかった。この動向は、ドル円が完全にFOMC待ちの態勢に入っていることを示唆している。

よって、今日のドル円もレンジで売り買いが交錯する展開を予想する。レンジの上限は、先週の9日以降レジスタンスのポイントとして意識されている113.80前後を想定しておきたい。このレポートで注目している21日線(SMA)は今日現在、113.86レベルで推移している。

一方、レンジの下限は、先週の9日以降、何度か相場をサポートしている113.20台を想定したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

リスクセンチメントの流れに連動する豪ドル

・豪ドル/米ドル(AUDUSD)

方向感のないドル円(USDJPY)とは対照的に、豪ドル相場はリスクセンチメントの流れに連動する状況が続いている。

対米ドル(AUDUSD)の動きを確認すると、先週のリスク選好相場の流れに乗り21日EMA(今日現在0.7175レベル)まで反発した。しかし昨日の米株安を受け、日足ローソク足は陰線引け。しかも上ヒゲ付きの反落となった。

今日の豪ドル/米ドルも株式にらみの展開となろう。

先週8日以降、21日線がレジスタンスラインとして意識されている。米国株が反発してもFOMC前というタイミングを考えるならば、上昇幅は限られるだろう。よって、豪ドル/米ドルが米国株の反発に追随しても、21日線レベルで相場の戻りが止められる状況を想定しておきたい。

豪ドル/米ドルが21日線を上方ブレイクしても、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準0.72レベルの突破は難しいと予想する。

米国株が続落する場合は、0.71ブレイクを想定しておきたい。実際に0.71台を難なく下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・プロジェクション23.6%の水準0.7053のトライが焦点として浮上しよう。

このテクニカルポイントをも下方ブレイクする場合は、先週7日の安値0.7037レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。

豪ドル/米ドルのチャート

豪ドル/米ドルのチャート


・豪ドル円(AUDJPY)

一方、豪ドル円(AUDJPY)だが、ドル円がレンジ相場であることを考えるならば、トレンドは豪ドル/米ドルに左右されよう。

日足チャートの動きを確認すると、豪ドル/米ドルと同じく21日EMA(今日現在81.53レベル)で戻りが止められている。株高の局面では、21日線を視野に豪ドル円の反発を予想する。

逆に株安、特に米国株が続落する場合は、80円台を維持できるか?この点に注目したい。80.00レベルは、フィボナッチ・プロジェクション23.6%の水準にあたる。

豪ドル円のチャート

豪ドル円のチャート

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