114円で底堅いドル円 次の上値ポイントは? / リスク選好相場の流れに乗る豪ドル
サマリー:「リスク選好相場でドル円は114円台を維持。豪ドル相場は反発地合い。テクニカルの面でそれぞれ分岐点にあり。目先の注目ポイントは?」。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
114円で底堅いドル円 次の上値ポイントは?
・強さが戻ってきた米国株
22日の米国株式市場は続伸した。セクターパフォーマンスを見ると、昨日のレポートで指摘した旅行やレジャー、そして航空関連の株式が堅調地合いを維持し、指数のパフォーマンスを上回る個別株の上昇も見られた。
欧米ではオミクロン株の感染拡大に対する懸念が高まっているが、その懸念の影響を真っ先に受ける株式セクターの上昇は、米国株に参戦している投資家が「オミクロン後」を見据えて動き始めていることを示唆している。
米個別株と指数のパフォーマンス
・114円台で底堅めのドル円 次の焦点は?
リスク選好地合い(米株高)に追随し、米国の債券市場では利回りの低下圧力が後退している。
ドル円(USDJPY)は米国市場の動きにサポートされ、114円台でしっかりした動きとなっている。この状況が続く場合、次の焦点はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準114.37レベルの突破となろう。昨日は米株高と金利が同時に上昇する局面で、このレジスタンスポイントをトライした。しかし突破には失敗した。今日以降、この水準で何度か上値が止められる場合は、調整の反落を警戒したい。
一方、リスク選好相場が続くことでドル円が114.37レベルを難なく突破する場合は、115.00を視野に上昇幅の拡大を予想する。このケースでは、115.00に到達する前に新たなレジスタンスポイントで反落するのか?それとも一気に115.00をトライするのか?この点を見極める局面へシフトしよう。
ドル円のチャート
リスク選好相場の流れに乗る豪ドル
・豪ドル/米ドルの注目ポイント
市場のセンチメントに敏感に反応しやすい通貨ペアが豪ドル相場である。
今週に入り市場のセンチメントが改善していることを受け、豪ドル/米ドル(AUDUSD)は22日、21日EMA(0.7167レベル)およびフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準0.7206の突破に成功した。
次の焦点は、今月16日の高値0.7223レベルの突破である。16日の相場では、長い上ヒゲが示現した。現在は、すぐ上の水準0.7232レベルに50日EMAが推移している。リスク選好相場の流れに乗り、これらレジスタンスポイントを突破する場合は、半値戻しの水準0.7273レベルを視野にもう一段の反発を想定したい。
一方、豪ドル/米ドルが反落する場合は、21日線がサポートラインへ転換するかどうか?この点を確認したい。21日線をあっさりと下方ブレイクする場合は、0.71台の維持が焦点となろう。
豪ドル/米ドルのチャート
・豪ドル円の注目ポイント
豪ドル円(AUDJPY)は、対米ドル以上に強い反発地合いとなっている。事実、昨日は50日EMA(82.01レベル)をもあっさりと突破した。
目先の焦点は半値戻し82.42レベルの攻防である。今月16日、この水準で上値が抑制され長い上ヒゲが示現。そして昨日の上昇もこのレジスタンスポイントで止められた。リスク選好相場が続く場合は、豪ドル買いと円売りの圧力が重なることで82.42レベルを突破する可能性が高い。このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準83.28のトライが焦点として浮上しよう。
一方、豪ドル円が反落する場合は、21日EMA(81.54レベル)と50日線、どちらのEMAが相場をサポートできるか?この点に注目したい。これらEMAで反転する場合は、反発の継続を意識したい。
逆に、豪ドル円があっさりと2つのEMAを下方ブレイクする場合は、80円台の維持が焦点となろう。今月20日安値80.27レベルの下方ブレイクは、80.00トライのシグナルと捉えたい。
豪ドル円のチャート
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