市場は次の材料待ちムード
市場は次の材料待ちムードとなっています。その材料ですが、今週注目すべきは主に4つあります。どれも米国市場および米ドル相場を大きく変動させる可能性があります。詳細はマーケットレポートをご参照ください。
Analysis Highlights
・市場は次の材料待ちムード
28日の海外外為市場は円買い優勢となった。この日の米株は冴えない企業決算を受け主要3指数が下落。株安を受け長期金利にも低下圧力が高まったことで、ドル円は安値109.14まで下落する局面が見られた。クロス円も総じて円買い優勢で推移した。引き続き米株が米ドル相場のトレンドを左右する展開が続こう。その米株のトレンドは①企業決算、②指標データ、③FOMC、④米中貿易交渉(今月30~31日予定)の報道に左右されよう。①についてはハイテク&製造業セクターの決算を注視する必要がある。半導体大手エヌビディアは、中国経済の悪化を理由に11~1月期予想の売上高を前年同期比24%減の22億ドルに引き下げた。同じく建機大手キャタピラーもマクロ経済や地政学的な不透明感を意識し19年12月期通期の1株利益予想を11.75~12.75ドルとし、市場予想の12.73ドルよりやや慎重な見方を示した。アップルをはじめとした主要企業の決算で貿易摩擦の影響が色濃く出るならば、米株の反発圧力は後退しよう。このケースでは米長期金利の反発圧力も後退することから、米ドル相場は売り優勢の展開を想定している。②については2月1日の指標データ(雇用統計/ISM製造業景況指数)が重要となろう。この点については当日のレポートで分析する。③についてはバランシート(4兆ドル規模)の縮小計画が焦点として浮上している。筆者がより注視しているのは、パウエルFRBの景気見通しである。この点については明日のレポートにて。そして④については、ベースシナリオ(中国が輸入拡大やハイテク技術をはじめとした米国の知的財産権の侵害を止めると表明するケース)とリスクシナリオ(中国が一切譲歩をしないケース)の両方を考えておくべきだろう。この点についても③と同じく明日のレポートで分析する。
・ドル円 / ユーロドルともにレンジ相場を想定
本日のドル円は、108円後半から109円後半のレンジで売り買いが交錯する展開を想定している。米株の反発圧力が後退し、リスクリバーサルは低下基調にある。意識すべきは109.00トライとなろう。この水準にはビッドが観測されている。米株の動向次第では108円台の攻防シフトを警戒。だが、VIXが警戒水準の20ポイント以下で推移している状況を考えるならば、リスク回避圧力が高まっているわけではない。108円台へ下落しても、108.70レベル(1月17日安値108.67)もしくは短期サポートラインで反転すると想定している。一方、上値の焦点は今月18日以降、レジスタンスポイントとして意識されている109.80レベルの攻防となろう。この水準ではオプションバリアの攻防を想定している。
ユーロドルは1.14台を中心とした売り買い交錯相場を想定している。上昇基調へ転じていることを考えるならば、意識すべきは直近高安のリトレースメント61.80%の水準1.1461となろう。一方、下値の焦点は21日MA(1.1416)の維持となろう。1.1450および1.1480にはオファーが観測されている。
【チャート1:ドル円】
【チャート2:ユーロドル】
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