Google Cloud、20年は増収も営業損失が拡大 損益を初開示
グーグルのクラウド事業「Google Cloud」の20年の営業損失が前年から21%拡大した。一方、コロナ禍を背景とする消費者の在宅時間の増加により、売上高は増加している。持ち株会社アルファベットが同事業の営業損益を初めて開示した。
グーグルのクラウド事業「グーグルクラウド(Google Cloud)」の2020年の営業損失が前年から21%拡大した。一方、コロナ禍を背景とする消費者の在宅時間の増加により、売上高は増加している。持ち株会社アルファベット<GOOGL>が同事業の営業損益を初めて開示した。
アルファベットが2日発表した20年10~12月期決算によると、同期のクラウド事業の営業損失は12億4000万ドル。損失額は前年同期の11億9000万ドルから拡大した。売上高は47%増の38億3000万ドルだった。
20年通期のクラウド事業の営業損失は56億1000万ドルとなり、損失額が前年比21%拡大した。売上高は前年比46%増の130億5900万ドル。
アルファベットは1年前にクラウド事業の売上高の開示を始めた。一方、同事業の営業損益を明らかにしたのは10~12月期が初めてとなる。
営業損失額の拡大は費用が先行していることよるもの。オラクルで製品開発担当のプレジデントを務めたトーマス・クリアン氏が19年1月にGoogle Cloudの最高経営責任者(CEO)に就任して以来、同社はクラウド事業を強化するべく、人材採用と企業買収に集中的に投資しているとみられている。
19年のクラウド事業の営業損失は46億5000万ドル、売上高は89億2000万ドルだった。18年は営業損失が43億5000万ドル、売上高が58億4000万ドル。
クラウド2強の動向
クラウド事業で市場シェアを席巻しているのはアマゾン・ドット・コム<AMZN>の「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」とマイクロソフト<MSFT>の「Azure(アジュール)」の2サービス。
米調査会社カナリスによると、20年7~9月期の世界のクラウドサービス市場におけるシェアはAWSが32%でAzureが19%。Google Cloudは3位につけているもののシェアは7%だ。
アマゾン・ドット・コムが2日発表した10~12月期決算によると、AWSの売上高は28%増の127億ドル。
また、1月26日に10~12月期決算を発表したマイクロソフトによると、Azureの売上高は50%増加した。金額は開示していない。
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