JFEは好調な決算で急伸、三菱商事は自社株買い計画により上昇
5月9日、JFEホールディングスの株価は、好調な利益予想を受けて急騰した。三菱商事は8600万株を対象に、最大3000億円の自社株買い計画を発表し、株価が上昇した。
JFEホールディングス(5411)の株価は、5月8日に好決算を発表したことで翌9日に14.5%急騰した。一方、三菱商事(8058)は、9日に発行済み株式総数の6%に相当する8600万株の自社株買い(自己株式を除く)を発表し、翌10日に高い取引量を記録した。
米国では、5月10日に消費者物価指数(CPI)が発表される予定で、市場は、同数値が予想を上回れば、金利の高止まりが長期化するのではないかと懸念している。
5月10日の米ドル/円相場は135円前後で取引された。
JFEホールディングスは好決算を発表し、52週高値更新
世界22カ国に約109の拠点を持ち、64,000人以上の従業員を擁するJFEホールディングスは、鉄鋼事業を中心としたグローバルビジネスを展開している。同社の完全子会社には、JFEスチール、JFEエンジニアリング、商社のJFE商事などがある。同社は、東日本と西日本にそれぞれ1つずつ主要な一貫製鉄所を構えている。
5月8日に行った2022年度の決算発表では、前年度比43.5%の減益という厳しい結果となった。しかし、2023年度の連結業績予想では、利益が16.8%増の1900億円になる見込みで、株価の上昇に期待できそうだ。この発表で、2022年度は主原料や諸物価の価格転嫁による販売価格の引き上げを行ったと同社は述べている。
5月9日、JFE株は14.5%上昇した。翌10日には52週高値の1,946円をつけた後、1,836円で取引を終えた。
三菱商事が自社株買いを発表し、株価が上昇
トレーダーにとって、日本の商社はやや魅力の乏しいイメージがあったが、その意識は変わりつつあるようだ。ウォーレン・バフェット氏が会長兼CEOを務めるバークシャー・ハサウェイは、2020年に日本の大手商社5社にそれぞれ投資し、2022年にはその出資額を増やした。さらに、2023年4月、バフェット氏は大手商社5社への出資比率をさらに増やす意向を示した。
三菱商事の事業は非常に多角的で、産業DX部門、次世代エネルギー部門に加え、天然ガスグループ、総合素材グループ、化学ソリューショングループ、金属資源グループ、産業インフラグループ、自動車・モビリティグループ、食品産業グループ、コンシューマー産業グループ、電力ソリューショングループ、複合都市開発グループなどを展開している。
同社は最大3000億円の自社株買いを実施するとともに、5月9日には200円への増配を発表した。2023年3月期決算では、当期純利益が前年度比25.9%増の1兆1800億円となった。しかし、2023年度の連結当期純利益は、前年度比2607億円の減少を見込んでいる。この減少は、主に2022年に資源を中心とした市場価格が高騰したことによるものだ。利益面は、LNG(液化天然ガス)販売事業の損益改善及びケラベコ銅山の生産量増加により、2022年度とほぼ同水準となる見込みだ。自動車・モビリティグループや総合素材グループでは、供給制限によりひっ迫していた需給環境の正常化が期待される。
株価は3月9日に2%、翌10日にはさらに3.7%上昇し、上場来高値の5,460円をつけた後、5,342円で取引を終えた。
5月10日の日経平均株価は0.41%安の29,122円で引けた。
IG証券では、日本株・米国株など世界12,000以上の株式CFD銘柄を提供しております。日本株CFDだけでなく、IT、金融、自動車、ファッション、製薬、食品など、各業種を代表する世界の優良企業にも投資できます。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。