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円高じわじわ 円安過剰で日米一致? トランプ氏発言で見通しに変化

ドル円相場では一時、155円台まで円高が進行。トランプ氏は19日の候補者指名受諾演説では「米国第一」へのこだわりをみせた。

出所:Adobe Images

ドル円相場で円高がじわじわと進んでいる。19日の東京市場での取引は1ドル=157円台で推移。18日には155円台をつける場面もあり、37年半ぶりの161円台という異例の円安が遠のいた。アメリカ大統領選挙に向けて勢いづくドナルド・トランプ前大統領の円安を問題視する発言や、円安是正を狙う日本政府の動きが相場を動かした形だ。一方、19日に発表された日本の6月の消費者物価指数(CPI)は物価上昇加速がみられず。日本銀行の利上げには中立といえる内容だった。しかし米国の金融政策をめぐっては利下げ見通しが強まっており、日米金利差を縮小させる円高要因として働いていきそうだ。

ドル円相場は一時、155円台 歴史的円安から遠ざかる

LSEGによると、ドル円相場(USD/JPY)は18日の取引では一時、1ドル=155.36円をつけた。19日は改めて円が売られたものの、3日につけた37年半ぶりの高値にあたる161.99円との比較では、円高がじわじわと進んでいる形だ。

ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

足元での円高傾向を後押ししたのはトランプ氏の発言だ。トランプ氏はブルームバーグ・ビジネスウィークでのインタビューで、米国の製造業の現状に関連して「大きな為替の問題がある」と指摘。円安と人民元安を問題視する姿勢を示した。13日の暗殺未遂事件を経て、11月の大統領選でジョー・バイデン大統領を下すとの見方が強まっているトランプ氏の円安批判は投資家心理を大きく揺さぶった。

トランプ氏は19日の演説でも「アメリカ第一」にこだわり

トランプ氏は日本時間19日午後11時30分から約1時間半にわたる候補者指名受諾演説では、経済政策面でバイデン政権下での物価上昇や金利水準の高さが米国民の生活を圧迫していると批判。減税や化石燃料の採掘を進めると述べた。中国の経済慣行などへの批判も口にしており、「米国第一」へのこだわりをみせている。

また円安を問題視する姿勢は日本側からも発信された。河野太郎デジタル相は17日にブルームバーグテレビに出演し、「円は安すぎる」と述べて円安に懸念を示した。河野氏は9月実施が見込まれている自民党総裁選への出馬が予想される首相候補だ。岸田文雄政権の支持率の低空飛行が続く中で、やはりドル円相場で円高見通しを強める材料として意識された。日本政府は11日と12日に為替介入を行って円高を後押ししたとみられており、日本政府内で過剰な円安を容認しない姿勢が強まっているようだ。

日本の6月CPIは日銀の利上げを後押しせず

一方、19日に発表された日本の6月の消費者物価指数は円高材料とはならなかった。総合指数の伸び率は前年同月比2.8%で、5月と同じ数字。生鮮食品を除く総合指数の伸び率は2.6%で、ロイターがまとめた事前予想の2.7%を下回った。いずれも日銀が見据える利上げを後押しするとはいえない結果だ。LSEGによると、日銀が30、31日の金融政策決定会合で0.1%幅の利上げを決めることについて投資家の動向から算出される確率は、日本時間19日午後1時30分現在で40%となっており、18日午後の45%程度から低下した。

日本の消費者物価指数(総合、コア、コアコア)の伸び率の推移のグラフ

FRBの利下げ見通しの強まりも円高要因に

ただ、日銀の利上げ見通しの弱まりとは対照的に、米国の連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しは強まっている。CMEグループによると、金融市場で見積もられているFRBの9月利下げの確率は96%程度。年内3回の利下げについても約51%の確率があるとみられている。米国の物価上昇率低下に加え、FRBのジェローム・パウエル議長が9日の議会証言で労働市場の悪化に懸念を示したことが利下げ期待を強めている。

こうした中、日米の長期金利差は3.1%ポイント程度で推移している。2023年10月19日に4.143%ポイントまで高まった水準からは1%ポイントの縮小が進んだ。日米での円安に対する不満への注目度や、米国の利下げ見通しが強まっていけば、今後のドル円相場を円高に動かすことになりそうだ。

日米の長期金利差とドル円相場のグラフ

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