メタ、株価上昇加速に期待 2月1日決算 2割増収ペース維持予想
メタの10-12月期決算は、2四半期連続で2割超増収の予想。株価はすでに前回決算前から3割値上がりしている。
フェイスブックなどを展開するSNS大手のメタ・プラットフォームズが2月1日の取引時間終了後に発表する2023年10-12月期決算は、2四半期連続での2割を超える増収が予想されている。地政学リスクの高まりの業績への悪影響が限定的とみられているためだ。好決算への期待から、メタ株はすでに前回の決算発表前の水準との比較で3割値上がりしている。1日の決算発表で成長の勢いを示すことができれば、株価がさらに上昇する可能性もありそうだ。
メタの10-12月期決算は総収入が21.5%増の予想
メタはアメリカ東部時間の1日午後4時30分(日本時間2日午前6時30分)から決算会見を開く。LSEGのデータによると、メタの10-12月期決算に関する事前予想は、総収入が前年同期比21.5%増の390.76億ドル、1株当たり利益が約2.8倍の4.93ドルと予想されている。メタは7-9月期決算でも総収入が23%伸びる好業績を残しており、高成長を維持すると見込まれている形だ。メタは直近15回の四半期決算のうち、3回で総収入が事前予想を下回った。1株当たり利益では5回で予想を超えられなかった。
メタの株価(META)は2022年の1年間で64%下落。しかし2023年は株価が2.9倍になる急回復をみせた。24日の終値は390.70 ドルで、1月に入ってから10.38%高という好調を維持している。「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大手ハイテク7銘柄の中では、半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の23.91%高に次ぐ、好成績だ。
LSEGによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は21.97倍で、同じIT大手の一角であるアマゾン・コム(42.16倍、AMZN)よりも大きく割安。メタと同様に広告事業を主な収益源とするアルファベット(21.95倍、GOOGL)とほぼ同じ水準だ。アナリストが提示する目標株価の平均は386.75ドルで、現状とほぼ同じ水準だが、1月に入ってからは目標株価を400ドル以上に引き上げる動きが相次いでいる。60人中19人が強い買い、33人が買いを推奨。6人は維持、4人は売りを勧めている。
メタ株の目標株価を470ドルに引き上げる動きも
メタ株をめぐっては、地政学リスクの高まりが不安要素だとされてきた。メタは10月に7-9月期決算を発表した際、10-12月期の総収入について365億-400億ドルという幅のある見通しを提示。イスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃で中東情勢が緊迫化する中、広告収入が落ち込むリスクを示唆していた。その後、イエメンの親イラン武装組織フーシによる紅海を通過する船舶への攻撃が続くなど、戦火は拡大。2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻で始まった両国の戦争も続いている。
しかし金融市場では広告市況の悪化は回避されたとみられている。米メディアによると、米国みずほ証券のジェームズ・リー氏は9日の顧客向けメモで、メタの目標株価を470ドルに引き上げた。広告市況が地政学リスクを克服していることや、クリスマス商戦の好調さなどを理由に挙げているという。リー氏のメモは株式市場で好材料と受け止められ、10日のメタ株は前日比3.65%高となった。
ただ、メタ株はすでに前回の決算発表直前の水準(299.53ドル)から約30%上昇している。メタが1日の決算で市場予想を超える結果を残せば株価上昇に拍車がかかる可能性があるが、期待に応えられなかった場合の失望感も大きくなりそうだ。
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