指標データと米金利の反応に注目 / ドル円とユーロドルのチャートポイント
今日のポイント:『良好な指標データが確認される場合、米金利が反発で反応するかどうか?注目の通貨ペアは豪ドル、南アランド、メキシコペソ。ドル円とユーロドルのチャートポイントは?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。
指標データと米金利の反応に注目
14日の米債市場で長期金利(以下では米金利)は小幅に反発したが、この動きに対する米ドル買いは限定的だった。
米金利の上昇が抑制される状況が続くかどうか?現在の焦点はこの点にある。これを考える上で重要なことは、良好な指標データに対する米金利の反応である。直近の指標データはことごく市場予想を上回った。しかし、米金利の上昇は1.75%レベルで抑制されてる。
今日は新規失業保険申請件数、3月小売売上高そして4月の製造業関連指標(NY連銀製造業景気指数とフィラデルフィア連銀製造業景気指数)が発表される。これら指標データでアメリカ経済の持続的な回復が示されても、米金利の上昇が抑制される場合、外為市場では緩やかな米ドル安トレンドが続くだろう。
そして上の展開(米金利の上昇が抑制→米ドル安の展開)となる場合、米株と資源価格にとってはポジティブ要因である。よってこのケースでは、リスク資産の動きと連動している豪ドルや新興国通貨-南アランドとメキシコペソ買いの展開を予想する。
これら3通貨の年初来パフォーマンス(対米ドル)を確認すると、豪ドル(AUD)は再びプラス圏へ浮上している。また、このレポートで注目している南アランド(ZAR)とメキシコペソ(MXN)は3月以降、上昇トレンドを維持している。
注目通貨のパフォーマンスチャート
ドル円とユーロドルのチャートポイント
ドル円は短期レジスタンスラインを形成しながら、フィボナッチ・リトレースメントの23.60%レベルを下方ブレイク。市場関係者の短期的な思惑を反映するリスクリバーサルを確認すると、1ヶ月のそれは低下基調にある。MACDやモメンタムも低下基調にあり、昨日のレポートで取り上げた状況に変化は見られない。
目先のドル円の焦点は、3月に相場をサポートし続けた108.30のトライおよびこの水準の維持で変更なし。
一方、上値の焦点は短期レジスタンスラインの突破である。良好な指標データに米金利が反発で反応する場合は、このラインを視野にドル円の反発を予想する。今日現在、短期レジスタンスラインは21日MA(109.51レベル)とクロスしている。
ドル円のチャート
一方、ユーロドルの焦点は、このレポートで指摘している1.1990レベルの攻防である。この水準は、3月に相場の戻りを抑制し続けた経緯がある。21日MAがサポートラインとして意識され反発の勢いが増したこと、リスクリバーサル(1ヶ月)が上昇トレンドを維持していることも考えるならば、1.1990レベルを突破する可能性が高まっている。
これに成功する場合は、節目の1.20およびフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.2036レベルのトライが次の焦点となろう。
一方、下値の焦点は1.19台の維持となろう。今日の米指標データで良好な結果が続く場合は、米金利が反発することで、昨日の安値1.1945および1.19をトライする展開を想定しておきたい。
米金利が1.75%レベルを一気に目指す展開とならない限り、ユーロドルの下落幅は限定的と予想する。
ユーロドルのチャート
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