日経平均は8日連続高 ファーストリテイリングが過去最高益
銀行や海運、商社株などが高値をつけ、日本株は8日連続で高値をつけた。また、ファーストリテイリングは過去最高益を発表し、大幅高を記録した。
日経平均株価は、円安ドル高を好材料とした輸出企業の株高に押され、8日連続で高値をつけた。19日には下落を見せたものの、銀行や海運、商社株などは好調だった。
衣類業大手ファーストリテイリング(9983)は、13日に過去最高益を発表し、株価は大幅高となった。百貨店を運営する高島屋(8233)が決算を発表する中、ゲーム大手のセガサミー(6460)は「アングリーバード」を開発した会社の買収を発表した。
18日の米国の株式市場は比較的横ばいとなった。グロース株は金融機関における危機を乗り越え、2023年に入ってから大幅高となっている。年初来でアップルは約28%高、アマゾンは約22%高、マイクロソフトは約20%高となっている。
19日の米ドル/円相場は、134円前後で取引された。
輸出企業、商社、銀行、海運株が日本株をリード
8日連続の日経平均株価高は幅広い業種によってもたらされた。円安になると、海外での売り上げは円換算でより大きな価値を持つことになるため、円安は本田技研工業(ホンダ)(7267)やトヨタ自動車(7203)などの自動車メーカーなどにとっては好材料となる。
11日にウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイが保有比率を7.4%に引き上げてからというもの、5大総合商社の株価は上昇している。10日終値から19日にかけて、丸紅(8002)の株価は10%高、三井物産(8031)の株価は8%高となっている。
2023年第1四半期に好調であった銀行株は、3月半ばに入ると米国の銀行危機に煽られ、大幅な調整が入った。その後株価は落ち着き、4月17日の週からは回復の気配を見せている。14日の終値から19日にかけて、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)ともに約5%高となっている。
海運株の強さも目立った。配当金が高いことで知られている日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の株価は、3月30日に配当金が支払われると予想通り下落したものの、すぐに回復している。特に、日本郵船の株価は3月30日の終値と比べて7%高となっている。年初来で見ると、川崎汽船は20.6%高と3社の中で最も好調だ。
決算で注目を集めた小売業
ファーストリテイリングは13日に、2023年8月期の連結営業利益が前期比21%増の3,600億円となる見通しを発表した。従来予想の見直しを好感した買いが入り、株価は14日に8.49%高となった。17日にには2.71%下落し、19日の終値は32,100円だった。
百貨店を運営する高島屋は14日に決算を発表し、2024年2月期の営業利益が前期比7.6%増の350億円となる見通しを発表した。株価はその後一進一退しているものの、4月13日の1,917円から19日には1,994円に上昇した。
最後に、セガサミーは「アングリーバード」を開発したフィンランドのロビオ・エンターテインメントを買収すると17日に発表した。買収額は7億600万ユーロとなる。
8日間に及んだ連日高で、日経平均株価は6日終値の27,472円から18日終値の28,658円まで上昇した。19日の終値は28,606円と、0.18%安で9日連続高とはならなかった。
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