エヌビディア株、一時7%高 今期見通し好感 半導体需要拡大継続
エヌビディアの5-7月期の総収入見通しは市場予想を超える大きさ。一方、供給能力の制約もあり前期比での伸び率は減速しそうだ。
半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が22日の取引時間終了後に発表した2024年2-4月期決算は市場予想を上回る好決算だった。注目された5-7月期の見通しでも総収入が前年同期の2倍超になるとの水準を示し、投資家の期待に応える形となった。22日の時間外取引でエヌビディアの株価は一時7.5%高まで上昇した。ジェンスン・ファンCEOは決算会見で半導体需要の強さを強調。ただ、供給能力の制約にも直面しており、1年にわたって続いてきた急成長には減速の兆しも見え隠れする。
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エヌビディアの5-7月の総収入は前年同期比2.1倍の見通し
エヌビディアの2-4月期決算は総収入が前年同期の3.6倍にあたる260.44億ドル。エヌビディア決算で投資家が注目する調整ベースの1株当たり利益(EPS)は5.6倍の6.12ドルだった。LSEGによると、決算発表直前の市場予想は総収入が246.46億ドル、1株当たり利益は5.59ドル。発表された実績はいずれも予想を超える好決算だった。またエヌビディアは5-7月期の総収入が前年同期の2.1倍にあたる280億ドルになるとの見通しを示した。市場予想の266.61ドルを超える水準だ。
エヌビディアの株価は年初来で2倍超に上昇
こうした発表内容を受け、エヌビディアの株価(NVDA)は22日の時間外取引で一時、1021ドルに到達。22日終値(949.50ドル)との比較では7.5%高となった。2023年末の終値(495.22ドル)からは2倍超に上昇した形だ。エヌビディアは今回の決算発表に合わせて、6月7日付けで株式を10分の1に分割することも明らかにしている。
半導体需要は急拡大も供給能力には制約
ただ、エヌビディアは2023年2-4月期以降、総収入が前年同期から2-3倍超で伸びる急成長を続けており、今後の成長ペースの鈍化も見込まれる。エヌビディアが示した5-7月期の総収入見通しは前期比でみれば7.5%増で、2-4月期の17.8%増からは減速する。
ファン氏は決算会見で半導体需要について「信じられないほどの大きさだ」と強調しつつ、「エヌビディアの供給能力を上回っている」とも繰り返した。なかでもブラックウェルやエヌビディアの最先端半導体のH200については、需要に応えきれない状況が年末まで続く見通しだという。
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