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TSMC、成長減速の見通し 半導体市場は10%成長予想 AI追い風

TSMCは16日の決算会見で2025年の成長率が20%台半ばとの見通しを示した。市場拡大ペースは上回るものの、2024年の30%成長からは減速するとの予想だ。

TSMC、成長減速の見通し 半導体市場は10%成長予想 AI追い風 出所:Adobe Images

半導体受託製造大手の台湾積体電路製造(TSMC)は16日の2024年10-12月期決算会見で、2025年の総収入の成長率が20%台半ばになるとの見通しを示した。2024年の30%増から減速する形で、高成長が弱まる形だ。一方、TSMCは2025年の半導体関連市場の成長率を10%と予測。人工知能(AI)向けなど最先端半導体の生産での強みを生かし、TSMCとして市場拡大を上回るペースで成長を続けるとの筋書きを描く。ただ、半導体市場ではAI関連需要の強さと、スマートフォン向けなどその他製品の回復の弱さが併存する状況が続いており、TSMCの成長減速見通しは株式市場で悪材料とみなされる可能性もありそうだ。

TSMCの2024年10-12月期は市場予想を超える結果 総収入37%増

TSMCの10-12月期決算は総収入が前年同期比37.0%増の268.84億ドル。米国で上場している米国預託証券(ADR)ベースでの1株当たり利益(EPS)が55.6%増の2.24ドルだった。ブルームバーグがまとめた直前の市場予想は、総収入が258億ドル程度、1株当たり利益が2.15ドルで、発表された実績はいずれも市場予想を上回ったといえる。

TSMCの総収入と1株当たり利益(EPS)の推移のグラフ

2025年の総収入の成長率は20%台半ばの見通し 2024年からペースダウン

ただ、TSMCは今後の成長減速を見込んでいる。TSMCが示した2025年1-3月期の総収入の見通しは250億-258億ドル。中間値の254億ドルは前年同期比34.6%増にあたり、10-12月期からは成長ペースが減速することになる。黄仁昭(ウェンデル・ファン)CFOは決算会見で減速の理由について、スマートフォン市場の季節性を挙げた。さらに、魏哲家(シーシー・ウェイ)CEOは2025年の総収入の成長率の見通しについて「20%台半ばに近い水準」と言及。2024年の成長率である30.0%からのペースダウンを示唆した。

一方、魏氏は組み立てや試験なども含めた半導体受託生産関連市場の2025年の成長率について10%との水準を示した。TSMCの2025年の成長率の見通しは市場拡大のペースを上回るといえ、「2025年はTSMCにとって新たな強い成長の年となる」としている。

AI関連半導体の需要は「頑強」 2025年の設備投資は大幅増額へ

TSMCが市場よりも高い成長を見込む背景には、AI開発などに活用される最先端半導体の生産での強みがある。2024年のTSMCの総収入のうち回線幅が7ナノメートル以下の製品が占める割合は69%で、2023年の58%から拡大。最も回線幅が狭い3ナノメートル以下の製品に限ってみても、2024年の割合は18%に達し、2023年の6%から大きく伸びている。魏氏はAI関連需要について「頑強だ」とし、AIブームの継続に自信を示した。

TSMCの自信は設備投資への意欲にも表れている。TSMCの10-12月期の設備投資額は前年同期の2.2倍にあたる112.3億ドル。黄氏は決算会見で、2025年通年の設備投資額の見通しについて380億-420億ドルとの範囲を示し、2024年の実績(297.6億ドル)から大幅に増額する考えを示した。

TSMCの設備投資額の推移のグラフ

トランプ次期大統領の就任は半導体株にとっての不確定要素に

とはいえ、半導体市場はAI関連需要は強いものの、スマートフォン向け製品などでの需要回復は緩やかだ。TSMCの決算発表ではAI関連需要の強さは、その他製品の回復の緩やかさで部分的に相殺されるとの見方が繰り返された。アメリカでのドナルド・トランプ次期大統領の就任を20日に控える中、半導体株をめぐる不透明感は強く、TSMCが示した2025年のシナリオは投資家の不安を高める可能性もありそうだ。


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