【ポンド円 (GBP/JPY)】上値の焦点は184円レベルの攻防 / 下値の焦点は21日線の維持
今年の円相場のトレンドを考える際は、クロス円の動向に注目したい。主要なクロス円のひとつポンド円(GBP/JPY)は現在、さらに上値をトライするのか?それとも反落相場が進行するのか?の分岐点にある。目先、注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
サマリー
・ポンド円は現在、184.00レベルの攻防が上値の焦点となっている
・184.30台の上方ブレイクは、さらなる上値トライのシグナルと想定しておきたい
・ポンド円の下落局面では、183.00レベルの攻防が目先の焦点に
・ポンド円が182円台の攻防へシフトする場合は、21日線の維持が焦点となろう
上昇局面での焦点は?
2024年の円相場が円高トレンドへ転じるかどうか?この点を見極めるうえで、クロス円の動向は重要な指標となる。
主要なクロス円の一角であるポンド円(GBP/JPY)は現在、184.00レベルが上値の水準として意識されている。
能登半島地震を受けた円高圧力の後退や米ドル相場の先安観にサポートされているポンドドル(GBP/USD)の動向を考えるならば、目先のポンド円は底堅さを維持する可能性がある。
下値をトライしても、下で述べるサポートの水準では、反発する可能性がある。
ポンド円が上値をトライする局面で、目先注目したいことが二点ある。
ひとつは、184.00レベルを突破した後のサポート転換の確認である。もうひとつは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準184.71レベルの攻防となるかどうか?である。
昨年12月11日の高値184.32レベルの上方ブレイクは、184.71レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。先週5日の市場では高値184.30レベルで上昇が止められ、この水準(184.30台)での売りの強さが確認された。
ポンド円が184.30台をブレイクした後も上昇の勢いを維持し、184.71レベルをも突破する場合は、185.00を視野に上昇幅の拡大を想定しておきたい。
ポンド円のチャート:日足 昨年11月以降
下落局面での焦点は?
本日東京時間のポンド円(GBP/JPY)は、円買い優勢を受け下値トライの展開となっている。
日足のストキャスティクスは短期的な相場の過熱感(買われすぎ)を示し、かつデッドクロスの状況にある(上の日足チャート、赤矢印を参照)。
海外時間でも下値トライの状況が続く場合、または反発相場が184.00レベルで止められる場合は、昨日相場をサポートした183.00レベルの攻防が焦点となろう。
昨日の日足ローソク足では長い下ヒゲが示現し、183.00レベルでの底堅さを示唆した(上の日足チャート、青矢印を参照)。
ゆえにポンド円が183.00レベルを完全に下方ブレイクする場合は、下落幅の拡大を想定しておきたい。
ポンド円が182円台の攻防へシフトする場合は、サポートラインへ転換する可能性のある21日線(EMA)のトライが焦点として浮上しよう。この移動平均線は今日現在182.10レベルで推移している。現在の水準を考えるならば、21日線の攻防はポンド円が182円台を維持できるかどうか?を見極める攻防として注目したい。
なお、1時間足にフィボナッチ・リトレースメントをプロットすると、21日線と38.2%の水準(182.17)が重なる。この点でも21日線の維持は、目先の下値の焦点として意識しておきたい。
ポンド円が21日線をも下方ブレイクする場合は、今月4日に相場をサポートした181.00レベルを視野に下落相場の進行を警戒したい。
直近高安の半値戻しの水準181.51レベルの下方ブレイクは、181.00をトライするシグナルとして想定しておきたい(下の1時間足チャートを参照)。
ポンド円のチャート:1時間足 年初来
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