【ユーロドル (EURUSD)】今日の見通しとチャートポイント
ユーロドル(EURUSD)は、米金利の低下にサポートされ緩やかな反発相場にある。しかし上昇の軸が米ドル安にある状況では、上値トライに限界があることを直近の反落が示唆している。今日の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
※今日のドル円の見通しについては、こちらのレポートをご覧ください
サマリー
・直近の米金利の低下を受け、米独の長期金利格差が縮小の傾向にある
・米独利回り格差の動向を受け、ユーロドルは1.07台へ上昇した
・しかし、米ドル安が軸の上昇には限界があるだろう
・本日、注目しておきたい上下のチャートポイントについて
米長期金利の低下がサポート要因に
米長期金利(10年債利回り、以下米金利)が低下基調へ転じていることで、11月に入り米独の長期金利格差が縮小の傾向にある。
ユーロドル(EUR/USD)は1.05レベルでサポートされ、反発基調を維持している。
しかし、IG為替レポートで何度か取り上げてきた1.0750レベルで上昇が止められる状況にある(下の日足チャート、緑矢印を参照)。
テクニカルの面では、75日線とトレンドチャネルの上限がレジスタンスのラインとして意識されている(下の日足チャート、緑丸印を参照)。
現在の上昇の土台はユーロ買いではなく、米金利の低下による米ドル安である。この状況では、ユーロドルの上昇に限界があることを1.0750レベルでの反落が示唆している。
しかし、ユーロドルは50日線を維持する状況にある(下の日足チャート、青ラインを参照)。昨日の日足ローソク足では長い下ヒゲが示現した。これらの状況を考えるならば、米金利の低下は短期的なユーロドルのサポート要因となろう。
ユーロドルのチャート:日足 23年7月以降
上昇局面でのチャートポイント
今日も米金利が低下する場合、ユーロドル(EUR/USD)は75日線の攻防となることが予想される。この移動平均線は今日現在、1.0724レベルで推移している(下の日足チャート、緑ラインを参照)。
ユーロドルが75日線を上方ブレイクする場合、次の焦点は上値の水準として意識され始めている1.0750レベルの攻防となろう。今日現在、トレンドチャネルの上限が1.0750レベルで推移している(上の日足チャートを参照)。
なお、すぐ上の水準1.0764レベルは、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる(下の日足チャートを参照)。1.0750レベルとともにレジスタンスゾーンを形成する可能性がある。
テクニカルの面でも、1.0750レベルはユーロドルの上昇を止める重要なレジスタンスの水準として意識しておきたい。
ユーロドルのチャート:日足 23年7月以降(レジスタンスの水準)
下落局面でのチャートポイント
日足のストキャスティクスは現在、短期的な相場の過熱感を示唆する状況にある(一番上の日足チャート、赤矢印を参照)。
今日は米10年債の入札が予定されている(日本時間9日午前3時)。相場の過熱感が意識されているタイミングで入札結果が米金利の押し上げ要因となれば、ユーロドル(EUR/USD)は続落することが予想される。
本日、ユーロドルが下値をトライする場合、最初の焦点はサポート転換のムードが出始めている1.0650レベルの攻防となろう。昨日の安値1.0664レベルの下方ブレイクは、1.0650レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。
ユーロドルが1.0650レベルをも完全に下方ブレイクする場合、次の焦点は50日線の攻防となろう。この移動平均線は今日現在、1.0626レベルで推移している(下の日足チャート、青ラインを参照)。1.0650レベルと同じく、50日線の攻防もサポート転換の見極めが重要な焦点となろう。
ユーロドルが50日線を完全に下方ブレイクする場合は、1.06割れを警戒したい。
ユーロドルが1.05台の攻防へシフトする場合は、サポートの水準として意識された経緯のある1.0520レベルの維持が焦点として浮上しよう(下の日足チャートを参照)。
ユーロドルのチャート:日足 23年10月以降(サポートの水準)
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