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【ドル円 (USD/JPY)】今週の見通しとチャートポイント

今週のドル円(USDJPY)は、米国の雇用関連指標と連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言内容で上下に振れる展開が予想される。注目しておきたい上下のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・ドル円は152円を目指す展開が続いている
・ドル円が152円を上方ブレイクした後は2つのことに注目したい
・米経済指標の内容次第では、ドル円は一時的な調整相場へシフトしよう
・ドル円の反落局面では150円と21日線の攻防を想定しておきたい


152.00レベルを意識する状況が続く

今週のドル円(USD/JPY)は、152.00レベルのトライおよびブレイクアウトが焦点となろう。

投機筋は再び円売りに傾いている(3月26日時点、下のチャートを参照)。根強い円売りが続くなか、こちらのIG為替レポートで取り上げた今週の米雇用関連指標が連邦準備制度理事会(FRB)の慎重姿勢を促す結果となれば、円売りと米ドル買いを受け、ドル円は152.00レベルを視野に神経戦が続く展開が予想される。

投機筋のポジション動向:日本円

投機筋のポジション動向:日本円 米商品先物取引委員会(CFTC)とブルームバーグのデータで作成

米経済指標次第では調整の反落を警戒

現在、円買い介入に対する警戒感でドル円(USD/JPY)の上値は重い。通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、1週間と1か月のそれらがドルプットに傾く状況にある。

この状況で今週の米経済指標が米ドル安の要因となる場合は、ドル円の反落相場を警戒しておきたい。

だが、予想変動率は未だに低い水準で推移し大きな変動は見られない(下のチャート赤矢印を参照)。上で述べた投機筋の根強い円売りも考えるならば、ドル円が下落してもその幅は限定的となることが予想される。

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:23年10月以降の動向

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:23年10月以降 ブルームバーグのデータで作成

今週のチャートポイント

152.00のブレイクと153.28レベルのトライ
今週、ドル円(USD/JPY)が上値をトライする局面では、152.00レベルの突破が焦点となろう。22年以降、この水準は強固なレジスタンスの水準として意識されている。ゆえに、ドル円が152円台へ上昇する場合は、新たな展開へシフトするシグナルになり得る。

ドル円が152.00レベルをブレイクアウトした後は、2つの点に注目したい。

ひとつは、151.90-152.00ゾーンのサポート転換である。強固なレジスタンスポイントがサポートの水準へ転換する場合は、さらなる上値トライのシグナルとなろう。

もうひとつの注目ポイントは、上昇のスピードである。ドル円が152円台へ上昇した後、一気に153円台を目指す展開となれば、政府・日銀による円買い介入を警戒したい。

しかし、円買い介入が実施されても、今のトレンドを転換させる程のインパクトはない。151.90-152.00ゾーンのサポート転換が確認される場合、次の上値ターゲットとしてNT計算値の水準153.28レベルを想定しておきたい。

ドル円のチャート:週足22年9月以降

ドル円のチャート:週足22年9月以降 TradingView提供のチャートで作成


反落局面でのチャートポイントは?
日足のモメンタムは上昇の勢いが後退している。ストキャスティクスも買われ過ぎの水準でデッドクロスとなり、ジワリと低下している。

上で述べたリスクリバーサルの動向も考えるならば、さえない米経済指標が米ドル安のトリガーとなれば、ドル円(USD/JPY)は一度下値をトライする展開が予想される。

ドル円が反落する場合は、150.80台の攻防に注目したい。この水準はレジスタンスからサポートへ転換する可能性がある。ドル円が150.80台を完全に下方ブレイクする場合は、150円台の維持が焦点となろう。先月21日の安値150.26レベルの下方ブレイクは、150.00をトライするシグナルと想定しておきたい。

テクニカルの面では、21日線がサポートラインとして意識される可能性がある。この移動平均線は今日現在、149.85前後で推移している。ドル円が150.00レベルや21日線で反発する場合は、地合いの強さが続いていることを市場参加者に印象付けよう。

一方、ドル円が21日線をも下方ブレイクする場合は、50日線(今日現在149.45レベル)のトライを想定しておきたい。

ドル円のチャート:日足23年11月以降

ドル円のチャート:日足23年11月以降 TradingView提供のチャートで作成

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