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ユーロ相場 ロシアーウクライナ情勢にらみの展開は続く / 1月米小売売上高とドル円の焦点

ロシアーウクライナ情勢の緊張は一時的に緩和。外為市場はユーロ買いで反応。しかしユーロドルやユーロ円の上昇は限定的。今日もユーロ買いが続くかどうかを注視。経済指標では1月米小売売上高に注目。ドル円の焦点とチャートポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

ユーロ相場は引き続きロシアーウクライナ情勢にらみ


【サマリー】

・ロシアーウクライナ情勢は引き続きユーロ相場の変動要因として注視する必要あり
・ユーロドルのチャートポイント
・1月米小売売上高と米国市場の反応に注目
・ドル円の焦点とチャートポイント


・ロシアーウクライナ情勢にらみの状況は続く

演習を終えたロシア軍の一部部隊が所属基地へ帰還したことを受け、ウクライナ情勢を巡る緊張が一時的に緩和している。この状況を受け、15日の外為市場ではユーロを買い戻す動きが見られた。

ロシア下院は15日、ウクライナ東部を実効支配している親ロシア派武装勢力「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」について、国家承認するようプーチン大統領に要請する決議案を採択した。このロシア側の動向を考えるならば、ウクライナ東部を巡る紛争は今後も続く可能性が高い。

また、プーチン大統領は、軍の撤収を進めていくかどうかは「状況次第」と指摘。ウクライナ情勢を巡っては今後も二転三転する可能性があるため、引き続きユーロ相場の変動要因として最新の情報をチェックする必要があろう。

ユーロ相場のパフォーマンス(2月15日)

ユーロ相場のパフォーマンス(2月15日)

・ユーロの買戻しは限定的

ロシアーウクライナ情勢の一時的な緊張緩和を受け、ユーロドル(EURUSD)は反発した。しかし1.14すらトライ出来ず、2日連続で1.1370レベルがレジスタンスとして意識された。

一方、ユーロ円(EURJPY)は、レジスタンスポイントの候補である131.40レベルを突破する局面が見られた(高値131.53レベル)。しかし、上ヒゲの示現でローソク足の実体での突破には失敗した。これらチャートポイントでユーロ買いが抑制された事実は、ロシアーウクライナ情勢に対する市場参加者の警戒心の根強さを示唆している。


・ユーロドルのチャートポイント

今日のユーロドル(EURUSD)の焦点は、昨日のユーロ買戻しが続くかどうか?この点にあろう。ユーロ買いが継続しても、1.14レベルがサポートからレジスタンスへ転換すれば、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。

一方、ユーロドルが反落する場合は、1.13台の維持が目先の焦点である。

1.12台の攻防へシフトする場合は、2月14日安値1.1278レベルもしくはフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.1263レベルで反転するかどうか?この点に注目したい。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート


1月米小売売上高とドル円の展望

・1月米小売売上高とドル円の上値ポイント

今日は、アメリカの個人消費の動向を知る上で重要な指標である1月米小売売上高が発表される。事前の予想は前月比で2.0%(コア0.8%)。昨年12月のマイナス1.9%(コア:マイナス2.3%)から大きく改善する見通しとなっている。

個人消費はアメリカ経済のエンジン役である。高インフレの中でもそれが堅調であることを具体的な数字で確認できれば、米国株と金利の上昇要因となろう。

指標の結果に対して米国市場が典型的なリスク選好相場で反応すれば、ドル円(USDJPY)は116円を視野に上値をトライする展開を想定したい。116円台へ上昇する場合は、2度上昇を止めた116.34レベルのトライおよび突破が焦点となろう。


・ドル円の下値ポイント

一方、小売売上高が予想以下となるか、ロシアーウクライナ情勢が再び緊迫化する場合、もしくはその両方の状況が発生する場合は、ドル円の反落を想定しておきたい。

このケースでは、115.00レベルの維持が焦点となろう。この水準は今月11日と14日に、長い下ヒゲの示現(日足ローソク足)で相場をサポートした経緯がある。フィボナッチ・プロジェクション38.2%の水準115.22レベルの下方ブレイクは、115.00トライのシグナルと想定したい。

ドル円が114円台の攻防へシフトする場合は、21日線(SMA)およびプロジェクション50.0%の水準114.89レベルで相場が反転するかどうか?をチェックしたい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

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