ドル円とユーロドルの展望およびチャートポイント
米ドル相場の上昇が続くなか、ドル円とユーロドルの焦点は?注目のチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。
ドル円とユーロドルの展望およびチャートポイント
ドル円(USDJPY)
調整の反落を警戒
ドル円(USDJPY)は昨日、IG為替レポートで何度も取り上げてきたレジスタンスポイントの「134.50レベル」が意識され反落した。
経済指標(具体的な数値)でインフレ圧力の根強さが確認されたことで、米債市場では利回りの反発基調が続いている。日米利回り格差も拡大の傾向にある。しかし、上で述べたとおり昨日のドル円は重要レジスタンスポイント(134.50)で反落した。モメンタムが下降へ転じ、通貨オプション市場のリスクリバーサル(1ヶ月)は再びドル・プットへ傾き始めている。短期間で上昇幅が拡大した状況も考えるならば、調整の反落を意識しておきたい。
実際にドル円が反落する場合、目先の焦点は133円台の維持となろう。ドル円の下落幅が拡大し133円をブレイクする場合は、レジスタンスとして意識されてきた132.70レベルの “サポート転換” を確認したい。
ドル円132.70レベルをも下方ブレイクする場合、次の焦点は50日MA(今日現在131.95レベル)の 維持となろう。
134.50と75日MAの突破
米金利が再び低下トレンドへ転じない限り(=日米利回り格差が縮小方向へ転じない限り)、ドル円の上値トライは続くだろう。よって、上で述べたドル円の反落は「上昇局面での調整」であり、今のトレンドの基調は上値トライにある。
ドル円が上値を目指す局面では、134.50レベルの突破が焦点となろう。今日現在、75日MAが134.47レベルまで下降している。ゆえに、テクニカルの面でも134.50レベルの攻防はドル円のさらなる上昇、例えば135円台へ上昇するかどうか?を見極める上で重要な攻防と意識しておきたい。
ドル円のチャート
ユーロドル(EURUSD)
焦点は “新たなサポートポイントの見極め”
欧州中央銀行(ECB)は、インフレを抑制するために持続的な利上げ姿勢を維持している。
ラガルド総裁は15日、3月の理事会で50ベーシスポイントの追加利上げを行う意向を改めて示した。しかし、この日のユーロドル(EURUSD)は陰線引けとなった。そして昨日も陰線引けとなり、かつ50日MA(今日現在1.0723レベル)がレジスタンスラインとして意識された。
1.08レベルがサポートからレジスタンスへ転換し21日MAの突破に失敗し続けたこと、そして米利上げの長期化に対する思惑が急速に高まっている現状も考えるならば、現在のユーロドルの焦点は “新たなサポートポイントの見極め” にある。
1.0650以下の攻防となる場合の焦点
ユーロドルが下落トレンドを維持する場合は、IG為替レポートで取り上げてきた重要サポートポイント「1.0650レベル」のブレイクを想定しておきたい。
MACDは地合いの弱さを示唆している。一方、モメンタムは反転の基調にあるがゼロラインを下回る状況にある。50日MAがレジスタンスラインへ転換する可能性が浮上している状況も考えるならば、ユーロドルが反発しても、その幅は限定的となることが予想される。
ユーロドルが1.0650レベルを完全にブレイクする場合、次の焦点は75日MAの攻防となろう。この移動平均線は今日現在、1.06レベルで推移している。よって、75日MAの攻防は1.06台維持の攻防と捉えておきたい。
ユーロドルが75日MAをもブレイクする場合は、1.05台の維持が焦点として浮上しよう。
ユーロドルのチャート
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