FOMC後の『米金利反発→米ドル買い』に要注意 /ドル円とユーロドルの焦点
今日のポイント:『FOMC後の米金利の動向に注目。米金利が反発すればドル高を予想。ドル円とユーロドルのチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
FOMC後の『米金利反発→米ドル買い』に要注意
今日の外為市場は、FOMC後の動向が焦点となろう。パウエルFRB議長の慎重スタンスが変化していないことを考えるならば、今回のFOMCでは現行の政策が維持されよう。
焦点は米長期金利(以下では米金利)の動向である。1.03%前後まで低下している現在の米金利の動向は、FOMCの内容をある程度先取りしていると考えられる。よって、FOMC後は一時的な米金利の反発を想定しておきたい。米金利の反発は米ドルの買戻し圧力を高めよう。
米長期金利のチャート
ドル円の焦点
今回のFOMCで量的緩和政策の維持が確認される場合、米株高トレンドも継続しよう。米金利の反発と株高が同時に発生すれば、ドル円は104円を視野に上昇する展開を予想する。
このケースでは、何度か指摘している短期レジスタンスライン(104.16前後)と89日MA(104.31)の突破が焦点となろう。
89日MAの突破に成功する場合は、105円台の再上昇が焦点となろう。このケースでは、昨年11月上旬に相場の戻りを抑制した105.65レベルの攻防となるかどうか?この点に注目したい。
米金利の反発と株高が同時に発生しても、この2つのラインでドル円の上値が抑制されるならば、102円を目指すトレンドが続いているシグナルと想定したい。
一方、米ドル安の圧力でドル円が下落するケースでは、103円台の維持が焦点となろう。今月21日の安値103.32のブレイクは、103.00トライのシグナルと想定したい。
102円台の攻防となる場合、今月6日の安値102.57の攻防となるかどうか?この点が次の焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート
ユーロドルの焦点
ユーロドルも米金利にらみの展開となろう。
上で述べたように、FOMC後に米金利が一時的にせよ反発する場合は、ユーロドルの下落を予想する。このケースでは1.21台の維持が焦点となろう。1.20の攻防となってもフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準1.2060レベルで反転する展開を予想する。
一方、米金利が低下基調を維持する場合は、ユーロドルの続伸を予想する。このケースでは、昨日のレポートで指摘した1.2185レベルの突破が焦点となろう。今日現在、この水準付近には21日MAが推移している。
このMAの突破に成功する場合は、今月6日に相場を抑制した1.2350レベルのトライが次の焦点となろう。
昨日、FEDとの金融政策の違がユーロ高につながっているかどうかをECBが調査するとの報道が伝わった。これによるユーロ売りは限定的だった。
しかし、フランス中銀のビルロワ・ドガロー総裁によるユーロ高けん制発言も考えるならば、欧州サイドではユーロ高に対する警戒レベルが徐々に上がっていると考えられる。
今後、米ドル安にサポートされてユーロドルが上昇する局面では、欧州サイドからのユーロ高けん制発言とそれによる突発的な反落に注意したい。
ユーロドルのチャート
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