米2年債利回りの影響を注視 / ユーロドルとユーロ円の焦点
サマリー:『米ドル相場と2年債利回りの関係を注視する局面にある。ユーロドルは米金利と指標データにらみの状況にある。ユーロ円はユーロドルの動向次第。上下のチャートポイントは?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米2年債利回りの影響を注視
昨日の外為市場は、米ドル安優勢の展開となった。この日の米債市場では、10年債利回りが1.5%の水準で抑制され、1.46%台へと低下した。期待インフレ率が上昇したことで米実質金利(10年)も低下した。
一方、0.28%台まで上昇していた2年債利回りも0.23%台まで低下した。
昨日の米ドル安は、実質金利の低下の影響を受けた可能性がある。しかし、先週17~18日に実質金利が低下する局面でドル相場が上昇した状況を考えるならば、2年債利回りの動向が米ドル相場に影響を与え始めている可能性を常に意識しておきたい。
下のチャートを見ると、2年債利回りとドルインデックスの動きがFOMC以降連動している。
米2年債利回りとドルインデックスのチャート
ユーロドルの焦点
昨日のレポートで指摘したとおり、ユーロドル(EURUSD)は反発のトレンドにある。米金利の上昇が抑制される局面では、今のトレンドが続くと予想する。
目先、上値の焦点は1.20レベルの攻防で変わらず。大陰線が示現した17日は、このレベルで上値が抑制された。
1.20レベルがサポートからレジスタンスへ転換する場合、市場参加者に地合いの弱さを印象付けよう。
ユーロドルが1.20台へ上昇しても、21日EMA(1.2054)および50日EMA(1.2070)がレジスタンスラインとして意識される可能性もある。これらEMAではデッドクロスが示現している。また、モメンタム(14日)は反発の基調にあるが、未だゼロラインを下回る水準で推移している。
今週は短期的な反発を想定しながら、トレンドはダウンサイドにあることを意識したい。
尚、今日はユーロ圏と米国の各PMI指数が発表される。ユーロ圏のPMI指数が良好な内容ならば、反発トレンドのサポート要因になる可能性がある。逆にさえない内容ならば、ユーロ売りの要因となり得る。
一方、米国のPMI指数は、米金利の動向に影響を与える可能性がある。良好な内容ならば「米金利の反発→米ドル買い→ユーロドルの反落」を想定したい。
米指標データがさえない内容となれば、逆の展開を想定しておきたい。
ユーロドルが反落する場合は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準1.1835レベルの攻防が焦点となろう。
ユーロドルのチャート
ユーロ円の焦点
ユーロ円(EURJPY)は、50日EMA(132.24レベル)の攻防が焦点となろう。
ユーロ円とユーロドルのチャートを見ると、FOMC後のトレンドが一致している。よって、現在のユーロ円のトレンド決定要因は、ドル円(USDJPY)ではなくユーロドルである。そのユーロドルは、米金利と指標データにらみの状況にある。
欧州タイム以降、ユーロドルが1.20へ向けて反発する場合、ユーロ円は50日線のトライおよびブレイクする可能性があろう。
この展開となれば、次は132.50-60レベルの攻防を想定したい。今年の5月以降、この水準は相場をサポートしてきた。そのゾーンが、レジスタンスへ転換する可能性を意識しておきたい。
欧州タイム以降、ユーロ円の下落幅が拡大する場合は、131円台の維持が焦点となろう。
今日以降、131円以下の攻防へシフトする場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.20%の水準130.70および50.0%の水準129.63での攻防が焦点となろう。直近の急落時は、38.2%でかろうじてサポートされた。一方、後者の50.0%戻しは、2月から4月にかけてレジスタンスとしてもサポートとしても意識された経緯がある。
ユーロ円のチャート
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