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米金利は反発基調を維持/ ユーロドルとドル円の焦点

サマリー:「米金利の反発基調が続いている。米ドル相場は金利にらみの展開が続こう。ユーロドルは1.17トライおよびブレイクを意識する状況にある。ドル円は110円台で底堅い展開を予想する。上下のチャートポイントは?」。詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

米金利は反発基調を維持

12日の米債市場で長期金利(以下米金利)は、1.379%まで上昇する局面が見られた。現状、50日EMA(1.363%)の突破に四苦八苦しているが、「インフレの加速は一時的」となる可能性が指摘される中でも、1.3%台を維持し50日線をトライする状況は、米金利の反発基調が続いていることを示唆している。株高トレンドが続いていることも考えるならば、現状50日線を突破する可能性が高い。

50日線の突破に成功する場合、次の焦点は短期レジスタンスラインの突破となろう。このラインは今日現在、1.412%レベルで推移している。

米長期金利のチャート

米長期金利のチャート

米金利の反発を受け、実質金利(10年)もマイナス幅が縮小している。

この動きに連動して米ドル相場の方向性を示すドルインデックスも7月の下旬以降、反発の基調にある。50日EMA(今日現在92.12レベル)でサポートされての反発であることを考えるならば、現在の米ドル相場の地合いは強いといえる。

米金利の反発基調が続く場合、ドルインデクスはレジスタンスのポイントとして意識されている93.2レベルを突破することが予想される。この水準の突破は、ユーロドル(EURUSD)の1.17ブレイクと深く関わってくるだろう。

米実質金利とドルインデックスの動向

米実質金利とドルインデックスの動向

ユーロドルの焦点

ユーロドル(EURUSD)は、1.17台をかろうじて維持する状況が続いている。しかし、米金利の反発と実質金利のマイナス幅縮小に連動してドルインデックスが上昇している状況を考えるならば、ユーロドルは1.17トライおよびブレイクを意識する局面にある。

下値の焦点は、フィボナッチ・プロジェクション38.2%の水準1.1712レベルで変わらず。この水準の下方ブレイクは、1.17トライおよびブレイクのシグナルと想定しておきたい。

1.16台で注目すべきポイントは、プロジェクション50.0%の水準1.1651レベルである。米金利のさらなる上昇、もしくは最高値圏にある米株が大きく崩れる局面では、上で述べたサポートポイントをトライもしくはブレイクする展開を意識しておきたい。

一方、上値の焦点は1.17ミドルレベルの突破である。今週の反発局面でレジスタンスのポイントとして意識されていることに加え、10日EMAが1.1765レベルまで急低下している。10日線は6月下旬から約1か月間、相場の上値を抑制し続けた経緯がある。

10日線の突破に成功しても短期レジスタンスラインを突破できない限り、ユーロドルの下落リスクを常に警戒しておきたい。

ユーロドルのチャート

ユーロドルのチャート

ドル円の焦点

最後にドル円(USDJPY)について。

米金利の反発基調が続く限り、反落してもドル円の下落幅は限定的になると予想する。昨日のレポートでも指摘したとおり、反落時の局面ではフィボナッチ・リトレースメントの各水準での攻防に注目したい。

現在は、23.6%の水準110.30レベルでサポートされる状況が続いている。米金利の低下、もしくは米株の反落局面では110.30ブレイクを想定しておきたい。だが、米株が大きく崩れ、かつそれに連動して米金利が大幅に低下でもしない限り、現時点では110円台を維持する可能性が高い。38.2%の水準は、ちょうど110.00にあたる。すぐ下の109.96には50日EMAが推移している。

50日線を下方ブレイクする展開では、米国市場でリスク回避のムードが高まっている状況が予想される。このようなケースが発生する要因として注目すべきは、米金融政策の転換に対するマーケットの警戒心である。しかし現状、この警戒心を高めるイベントはない。よって、目先は上で述べたフィボナッチ・リトレースメントの各水準のいずれかで底堅い展開が続くと予想する。

なお、上値の焦点は、直近の戻り高値110.80レベルで変わらず。

ドル円のチャート

ドル円のチャート

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