FOMCは想定通りの結果 米ドル安のトレンドは継続 / 米株 不意の急落に要注意
今日のポイント:『FOMCに波乱なし。外為市場では米ドル安トレンドが継続。目先は米株の動向がポイント。特にボラティリティの動きを注視したい。不意の急落となれば米ドル買いの圧力が高まろう』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
FOMCは想定通りの結果 米ドル安のトレンドは継続
米連邦準備理事会(FRB)は16日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、完全雇用と物価安定に近づくまで現在の金融緩和政策を継続する方針をあらためて表明した。
量的緩和政策については月額の購入量1,200億ドル(米国債800億ドル / 住宅ローン担保証券(MBS)400億ドル)のペースを維持。「今後数カ月にわたって」という購入期間についての文言は削除した。一方、ゼロ金利政策は2023年末まで維持する見通しを維持した。
今年最後のFOMCは想定通りの内容だった。外為市場では米ドルを買う動きが見られたものの一過性で終わり、すぐに米ドル安へと転じた。
市場の短期予測を反映するリスクリバーサルの反応を確認すると、ドル円のそれが低下する一方、ユーロドルは反転の基調にあり、ポンドドルは下げ止まっている。
これらの動きは、米ドルの圧力がドル円の上値を圧迫し続ける一方、欧州通貨の上昇やサポートの要因になる展開を市場参加者が予想していることを示している。
言い換えれば、市場の参加者は米ドル安のトレンドを強く意識しているということである。
米ドル相場の短期予測
米株 不意の急落に要注意
これから海外勢が長期のクリスマス休暇に入る。株式市場、特に上昇一辺倒だった米国の株式市場では、持ち高の調整による反落の局面が見られよう。このケースでは、米ドルの買戻しを予想する。
規模こそ縮小する見通しだが、米議会では追加の景気対策の成立に向けた動きが加速している。上述したFEDの金融緩和政策が長期化することも考えるならば、米株が反落しても、それは『調整の範囲内』でおさまる可能性が高い。よって、米ドル買いの展開となっても、それがトレンド化することはないだろう。
だが、今年の米株は4月以降、上昇一辺倒のトレンドを描いている。ブル相場に傾き過ぎている時ほど『不意の急落』には注意したい。
S&P500指数のボラティリティを確認すると、コロナショック時の90%台から11%台まで低下している。
2018年以降のトレンドパターンを確認すると、米株のボラティリティは6%~30%前後のレンジで推移していることがわかる。
そして低すぎる水準の6%前後までボラティリティが低下すると、その後に拡大するパターンがある。
現在のところ、ボラティリティの水準を警戒するレベルにはない。しかし10%の水準をきる状況となれば、一時的にせよ米株の下落幅が拡大するリスクを警戒しておきたい。
そしてこのケースでは、米ドル買いの圧力が相当高まることが予想される。
米株の動向
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