ドル円 短期レジスタンスラインの突破は米金利の動向次第 / ユーロドルの焦点は21日MAの攻防
今日のポイント:『ドル円は円安によってサポートされる展開へ。米金利が反発すれば短期レジスタンスラインを視野に上昇する展開を予想。ユーロドルの焦点は21日MAの攻防となるかどうか?』詳細はマーケットレポートをご覧ください。
ドル円 短期レジスタンスラインの突破は米金利の動向次第
19日の米国株式市場は、追加の景気支援策に対する期待を背景に主要3指数が上昇した。一方、長期金利(以下では米金利)は1.08%台へ低下した。
株高のみのリスク選好相場は米ドル安の圧力を高め、この日は欧州通貨を中心に米ドル売り優勢の展開となった。
一方、株高のみのリスク選好相場では円安の圧力も高まりやすい。事実、昨日は主要な先進国通貨に対して軒並み円安となった。ドル円が小幅に上昇したことを考えるならば、昨日は円安の圧力が米ドル安の圧力を上回った。
『動かない通貨ペア』の代名詞となっているドル円だが、直近の動向を確認すると、今月13日以降、徐々に下値の水準が切り上がっている。また、市場参加者の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)は反転しつつある。これらの動向を考えると、今のドル円は上値を目指す地合いにある。
ユーロドルや豪ドル/米ドルのリスクリバーサルもドル円のそれと同じ状況になっていることを考えるならば、今のドル円は、株高を背景とした円安がサポート要因であることがうかがえる。
主要通貨ペアの展望
このタイミングで米金利が再び反発すれば、ドル円は短期レジスタンスライン(104.30レベル)や89日MA(104.40レベル)を視野に上昇幅が拡大しよう。これらのラインで上値が抑制される場合は、102円をトライするトレンドが続いているシグナルとなろう。
逆にこのラインを突破する場合は、105円台への再上昇と昨年11月上旬に相場の戻りを抑制した105.65レベルをトライするかどうか?これらの点が焦点として浮上しよう。
ドル円のチャート
ユーロドルの焦点は21日MAの攻防
予想通りユーロドルは反発している。上で述べたリスクリバーサルの動向を考えるならば、引き続き調整のユーロ買い/米ドル売りを予想する。
しかし、バイデン新政権による大規模な財政出動の可能性が高まっていることを考えるならば、米金利は再び反発する可能性がある。
新型コロナの対応で欧州の政治リスクが意識されている現状も考えるならば、ユーロドルの上昇幅は限定的と予想する。
テクニカル面での焦点は、昨日のレポートでも指摘した21日MA(1.22レベル)の攻防となろう。今月の11日以降、このMAはレジスタンスラインとして意識されている。
このMAで上値が抑制されるか、トライすらできずに反落する展開となれば、フィボナッチ・リトレースメント38.20%の水準1.2063レベルを再び目指す展開を想定したい。
米金利が1.2%に向けて上昇する展開となれば、38.20%の水準をブレイクし、節目の1.20を視野に下落幅が拡大すると予想する。
ユーロドルのチャート
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