米金利は反発するも各通貨ペアの反応はまちまち /今は円安優勢 ドル円は21日MAのトライが焦点に /ポンドドルの焦点
今日のポイント:『米金利が反発するもその影響はまちまち。円相場は円安優勢の展開に。ドル円は21日MAのトライなるか?ポンドドルの焦点は?』。詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米金利は反発するも各通貨ペアの反応はまちまち
昨日の米債券市場は、FOMC前の調整(米債売り)により金利が反発した。長期金利(以下米金利)はい一時1.63%台まで上昇。この動きを受け、ドル円(USDJPY)は高値108.77まで上昇した。
この日は米株の上値が重くなったことで、対豪ドルやNZドルでも米ドル高優勢の展開となった。
一方、対ユーロでの米ドル買いは限定的で1.21台を視野に入れる状況は変わらず。ポンドドル(GBPSUD)も1.39台を維持する等、米金利が反発したことによる米ドル買いの影響は各通貨でまちまちだった。
今は円安優勢 ドル円は21日MAのトライが焦点に
昨日の動きで注目すべきは、米株が軟調地合いの中で円安優勢となったことである。
3度目の緊急事態宣言が決まって以降、円インデックスが低下基調へ転じていることを考えるならば、『ワクチン供給の遅れ→景気回復の遅れ』が円安の要因になっていると筆者は考えている。ワクチンの供給が進む英国の通貨ポンドは対円(GBPJPY)で3日続伸の展開となり、151円台を回復している。
円インデックスのチャート
今日はFOMCの結果に市場関係者の耳目が集まるだろう。だが、前回のFOMCで現行の政策を維持することが決定され、かつ早期の量的緩和縮小(いわゆるテーパリング)につてもパウエルFRBは否定的な見解を表明している。よって、今回のFOMCで目新しい材料は出てこないと予想する。
金融緩和の継続は米金利の上昇圧力を削ぐ要因ではあるが、それは市場も織り込み済み。
FOMC後に米金利が低下しても円安優勢の状況を考えるならば、ドル円の下落幅は限定的と予想する(円安の圧力が米ドル安の圧力を相殺するため)。
短期サポートライン(今日現在108.04レベル)もしくはフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準107.76レベルで反転する可能性を意識したい。
一方、円安の圧力が高まっているタイミングで米金利の反発基調が続く場合、すでに10日MAの突破に成功しているドル円は109円台への再上昇を想定したい。
このケースでは、21日MA(109.10レベル)のトライ&突破が焦点となろう。このMAは、今年の1月以降相場をサポートし続けた経緯がある。サポートラインからレジスタンスラインへ転換する場合、ドル円が反落するシグナルの一つと想定したい。
通貨オプション市場の参加者の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1週間)は上昇基調へ転じている。
ドル円のチャート
ポンドドルの焦点
ワクチンの供給が進む英国ではパブや小売店などが営業を再開するなど、社会が正常化に向かっている。この動きは英国経済の回復を促すだろう。経済の回復はポンド相場のサポート要因となろう。
しかし、目先のポンドドル(GBPUSD)はレンジ相場を想定したい。
上でも述べたとおり対円(GBPJPY)では151円台を回復している。
しかし、対ユーロ(EURGBP)では、緩やかなユーロ高/ポンド売りが続いている。ユーロポンドでポンド高とならない状況は、ポンドドルの上値を抑える要因となろう。
また、米金利が反発基調にあることもポンドドルの上値を抑制する要因となろう。
本日のチャートポイントだが、米金利の反発が続く場合は50日移動平均線(MA/今日現在1.3878)の攻防が焦点となろう。
米金利が反発しても急騰する可能性は低い。ドル円ほど米金利の影響も強くない。よって、ポンドドルがこのMAを下方ブレイクしても、今月の19日以降相場をサポートしている21日指数平滑移動平均線(EMA/今日現在1.3858)で反転する展開を予想する。
一方、上値の焦点は、先週の21-22日に相場の戻りを抑えた1.3952レベルの突破となろう。FOMC後に米金利が再び低下する場合は、このレジスタンスポイントを突破できるかどうか?まずはこの点に注目したい。
対ユーロでポンド高の圧力が高まれば、フィボナッチ・リトレースメント61.8%(1.4021)を視野に上昇幅の拡大を予想する。
ポンドドルのチャート
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