米CPIと金利の反応 / ドル円とユーロドルのチャートポイント
サマリー:「今日は米CPIと金利の反応に注目。ドル円とユーロドルのチャートポイントは?」詳細はマーケットレポートをご覧ください。
米CPIと金利の反応
昨日のアメリカ株式市場は強弱まちまちの展開となるも、ダウ平均が6営業日ぶりに大幅反発となるなど底堅さが見られた。一方、米債市場では長期金利(以下では米金利)が小幅に低下した。東京時間の外為市場は米ドル買い優勢だったが、海外時間は米ドル安優勢の展開となった。株高のみのリスク選好相場では、米ドル安の状況に陥りやすいことを昨日の動向は示唆している。
米金利は、米ドル相場のトレンドに大きな影響を与える。その米金利は今週、指標データの内容に左右される展開が予想される。
今日は8月消費者物価指数(CPI)が発表される。予想どおりの内容ならば、米金利への影響は限定的と思われる。インフレの抑制が確認される内容ならば、米金利が低下で反応する可能性があろう。このケースでは米ドル安優勢を想定しておきたい。
一方、予想外に前月および市場の予想を上回る場合、インフレは一過性ではないとの観測が高まることで米金利には一時的に上昇の圧力が高まる可能性がある。このケースでは、米ドル買い優勢の展開を想定しておきたい。
米消費者物価指数
ドル円のチャートポイント
ドル円(USDJPY)は、相変わらず110円を挟んだレンジ相場が続いている。
今日は米CPI発表後の動きに注目したいが、米金利と米株のどちらか一方だけが上昇(低下)する場合、ドル円は現在のレンジ相場を維持する展開が予想される。
110.00前後で注目したいのが、昨日の上昇を止めた110.12レベルである。この水準は、直近高安のリトレースメント61.8%にあたる。またこの水準は、今月8日から9日にかけてサポートポイントとして意識された経緯もある。米金利の上昇もしくは米株高のみで上値トライとなる場合は、この水準のトライを想定しておきたい。
米金利と米株の上昇が同時に発生する局面では、110.12レベルを突破することが予想される。
一方、ドル円が反落する場合は、109.90台で推移している短期サポートラインの攻防に注目したい。このラインを下方ブレイクする場合は、109.80前後までの反落を想定したい。109.80(109.78レベル)をも完全に下抜ける場合は、109.60台までの下落を警戒したい。
なお、上値の重要テクニカルポイントは短期レジスタンスライン(今日現在110.34レベル)、下値のそれは2つの移動平均線(EMA)- 89日EMA(今日現在109.64レベル)と100日EMA(今日現在109.54レベル)で変わらず。
ドル円のチャート
ユーロドルのチャートポイント
ユーロドル(EURUSD)は下値トライを警戒、と13日のレポートで指摘したが、昨日の欧州タイムに1.18をブレイクすると安値1.1768レベルまで下落する局面が見られた。
しかし、日足ローソク足では長い下ヒゲが示現している。市場の短期的な予測を反映するリスクリバーサル(1ヶ月)に大きな動きが見られない状況も考えると、一気に1.1662レベル(8/20安値)をトライするムードは感じられない。
ドル円(USDJPY)と同じく、今日のユーロドルも米CPI後の動きに注目したい。米金利の低下等で反発する場合は、50日EMA(今日現在1.1828レベル)のトライおよびブレイクが焦点となろう。
50日線のブレイクに成功する場合は、50日線がサポートラインとなるかどうか?この点に注目したい。単にヒゲベースでのブレイクならば、下落トレンドを意識する状況が続こう。
また、50日線をブレイクしても1.1850レベルで三度上値が止められる可能性も意識しておきたい。
一方、米CPI後にユーロドルが下値トライとなる場合は、昨日安値1.1768レベルおよびフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準1.1756レベルの攻防に注目したい。これら水準の下方ブレイクは、1.17トライのシグナルと想定したい。
ユーロドルのチャート
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