コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

高まる米金融引き締めペース加速の可能性 / ドル円とユーロドルの注目ポイント

1月米雇用統計でFRBの金融引き締めペースの加速が意識される状況に。今週は1月米消費者物価指数と米金利の反応に注目。ドル円とユーロドルの注目ポイントは?詳細はマーケットレポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

高まる米金融引き締めペース加速の可能性


【サマリー】

・1月雇用統計で米金融引き締めペース加速の可能性が高まる
・今週は1月消費者物価指数と米金利の反応に注目
・ドル円の注目ポイントについて
・ユーロドルの注目ポイントについて


・米金融引き締めペースの加速が意識される状況に

1月米雇用統計で雇用の傾向が確認された。同時に平均賃金の上昇も確認された。インフレの進行が止まらない状況で平均賃金が市場予想(5.2%)を上回る5.7%(前年同月比)へ上昇したことは、インフレの高止まりリスクにつながる。米連邦準備制度理事会(以下FRB)の期待どおりにインフレが低下しないとの観測が各市場で高まる場合、米金融引き締めペースの加速を多くの投資家は意識するだろう。事実4日の米債市場では、将来の金融政策の方向性と連動する2年債利回りが、1.328%まで上昇する局面が見られた。

米2年債利回りのチャート

米2年債利回りのチャート


FRBの金融政策について目先注視すべきは、3月15~16日の連邦公開市場委員会(以下FOMC)である。この会合でFRBは利上げをしてくるだろう。焦点はその幅が0.25%(25bp)にとどまるのか、一気に0.5%(50bp)の利上げを決定してくるのか?にある。

1月米雇用統計で雇用の拡大と同時に賃金インフレも確認された。高インフレ状態が続いている状況も考えるならば、年後半のインフレ低下を促す一手として0.5%(50bp)の利上げの可能性(今年前半に金融引き締めペースを加速させる可能性)は十分にあり得る。現在、短期金融市場では38%の確率でFRBが3月FOMCで0.5%(50bp)の利上げに踏み切ることを織り込み始めている。


・1月米消費者物価指数と米金利の反応

3月FOMCでの米利上げ幅が0.5%(50bp)になる確率を高める要因として今週注目すべきは、1月消費者物価指数(CPI)である。事前予想は前年同月比7.3%と、昨年12月の7.0%からインフレがさらに加速する見通しとなっている。コアも昨年12月の5.5%から5.9%へ上昇する見通しである。

各市場の参加者はインフレの加速をある程度予想しているだろう。だが、予想以上にインフレが進行する場合は、3月FOMCでの0.5%(50bp)利上げの可能性が意識され、米債市場では各年限の利回りに上昇の圧力が高まることが予想される。

問題はその上昇幅である。CPI発表後も短期間で米金利の上昇幅が拡大する場合、対ユーロ(EURUSD)で米ドル買い優勢の展開を想定しておきたい。一方、ドル円(USDJPY)は、米金利の上昇にサポートされるだろう。だが、上昇幅が拡大するかどうか?は、米国株(アメリカ株)の動き次第となろう。

米消費者物価指数(CPI)

米消費者物価指数(CPI)

ドル円の注目ポイント

今週のドル円(USDJPY)は、116円台への再上昇が焦点となろう。

上で述べたとおり1月雇用統計の内容を受け、短期金融市場と米債市場ではFRBの金融引き締めペースの加速が意識される状況にある。

ドル円と相関性の高い5年債利回りは4日、一時1.79%と2019年8月以来の水準まで上昇する局面が見られた。1月の米CPIが予想以上となれば、さらなる米金利の上昇が予想される。

米5年債利回りのチャート

米5年債利回りのチャート

上値のポイント
だが、ドル円がどの水準まで上値をトライできるか?は、米国株(アメリカ株)の動き次第となろう。

その米国株だが、主要な株価指数は反発トレンドにある。4日のセクターパフォーマンスを確認すると、景気敏感株やテック株が上昇した。米金利が上昇してもグロース株が堅調だったことを考えるならば、投資家の心理は改善傾向にあることがうかがえる。

米金利の上昇と米国株が同時に発生する局面でのドル円は、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準115.66レベルのトライおよび突破を想定したい。このテクニカルポイントの突破は、116円台をトライするシグナルとなろう。

ドル円が116円台の攻防へシフトする場合は、1月4日の最高値116.34レベルのトライが次の焦点として浮上しよう。


下値のポイント
一方、今週の下値の焦点は、4日に相場をサポートした10日線(SMA)の維持が目先の焦点となろう。

10日線を下方ブレイクする場合は、50日線(SMA)のトライと維持が次の焦点として浮上しよう。

FRBの金融引き締めペースに対する思惑が米株安の圧力を高めても、短期サポートラインを維持する限り、ドル円の上値トライを想定したい。

ドル円のチャート

ドル円のチャート


ユーロドルの注目ポイント

今週のユーロドル(EURUSD)は、反落リスクを警戒したい。

インフレの進行に対応するため、市場参加者は今年後半に欧州中央銀行(以下ECB)が利上げに踏み切らざるを得ない状況に追い込まれることを想定し始めている。事実、先週のラガルド総裁の会見は、3月以降の政策調整の可能性を意識させる内容だった。

下値のポイント
ユーロドルはEBCの政策転換を織り込み1.14台へと急伸している。だが、4日の日足ローソク足では長い上ヒゲが示現した。テクニカル面では、フィボナッチ・リトレースメントの全戻しの水準で上値が止められた展開となった。1月米雇用統計が良好な内容だったこと、米金利に上昇圧力が高まっていることも考えるならば、ユーロドルは反落リスクを警戒すべき局面にある。

今週、ユーロドルが下値をトライする場合は1.14台の下方ブレイクを想定したい。このケースでは、10日線(EMA)の維持が焦点となろう。この移動平均線は今日現在、50日線(EMA)と同じ水準まで上昇している。

目先、1.13ミドルの水準はサポートポイントとして意識しておきたい。この水準の下方ブレイクは、1.1300トライのシグナルと想定しておきたい。


上値のポイント
一方、ユーロドルが上昇トレンドを維持する場合は、1.1482レベルの突破が焦点となろう。この水準がレジスタンスからサポートへ転換する場合、1.15台の攻防へシフトする展開を意識したい。一方、1.1482の突破に成功してもすぐに反落する場合は、ユーロドルの下落リスクを意識したい。

ユーロドルのチャート

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券のFXトレード

  • 英国No.1 FXプロバイダー*
  • 約100種類の通貨ペアをご用意

* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。