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ドル高圧力低下 為替介入後に神風再び 日本の経済成長復活の見通しは?

ドル円相場は16日に一時、153円台を記録。アメリカの物価上昇減速が影響した。今後の見通しは日本経済の行方にもかかってくる。

ドル高圧力低下 為替介入後に神風再び 日本の経済成長復活の見通しは? 出所:ゲッティ

FX市場でドル高圧力が低下した。ドル円相場は16日に一時、1ドル=153円台半ばをつけ、前日の高値との比較では約3円の円高が進行。アメリカで4月の物価上昇の減速が確認され、日米の金利差縮小につながったことが要因だ。日本政府の為替介入後に米国の物価上昇減速期待が高まった形で、2022年秋と同じパターンで、円高が再始動することも考えられる。ただし日米金利差の縮小には日本の長期金利が上昇することも欠かせず、今後の日本経済の見通しもドル円相場の値動きを左右する要因になりそうだ。

ドル円相場はアメリカのCPI発表後に円高が進行

LSEGによると、ドル円相場(USD/JPY)は16日に一時、1ドル=153.57円を記録。15日にの高値(156.56円)から約3円も円高に振れる値動きとなった。15日に発表された米国の4月消費者物価指数(CPI)の伸び率が3月から低下し、連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げするとの見通しが維持され、長期金利(10年物米国債利回り)が4.3%台まで低下したことが要因だ。結果として日米の金利差は15日には3.404%ポイントまで縮小し、3月12日(3.385%ポイント)以来の小ささとなった。

ドル円相場の日足チャートと主な出来事のグラフ

為替介入と米CPI後の円高は2022年秋と同じパターン

こうした値動きは円安急進を警戒してきた日本政府にとっては安心材料だ。日本政府は日本時間の4月29日と5月2日に為替介入を行ったとみられ、ドル円相場は3日には一時、1ドル=151.85円をつけていた。4月29日の高値にあたる160.03円から8円強の円高を促した形だ。その後は急激な円高の反動もあってドル高が進んだが、今回の4月CPIでドル安の見通しが強まるとすれば、日本政府にとっての懸念は和らぐことになる。

また、こうした展開は2022年10月から2023年1月にかけてドル円相場で25円近く円高が進んだ値動きも思い起こさせる。日本政府は2022年10月21日にドル円相場が151.94円をつけた後、2度にわたって為替介入を実施。その後、11月10日に発表された米国の10月CPIの伸び率が市場予想を下回り、円高の勢いが増した。日本銀行が12月20日に長期金利の変動幅を0.5%まで拡大したこともあり、ドル円相場は2023年1月16日には一時、127.21円をつけた。この間、日米の金利差は3.957%ポイントから3.006%ポイントまで低下している。

日米の長期金利の差とドル円相場の推移のグラフ

日本の成長率の見通しもドル円相場の行方を左右か

ただし今後も日米の金利差が縮小していくかどうかは、日本経済の見通しに左右される側面もありそうだ。16日に発表された2024年1-3月期GDP速報値は実質成長率が前期比年率換算でマイナス2.0%。個人消費の悪化が続いており、3四半期連続でプラス成長から遠のいている。一方、日本の長期金利は日銀が3月19日に大規模金融緩和策の終了を決める中、0.9%台まで上がってきているが、今後も個人消費の不振が続けば日銀の利上げが難しくなるとの見通しが長期金利上昇を抑える可能性がある。

日本のGDP成長率と項目別の寄与度の推移のグラフ

とはいえ、日本の1-3月期の成長率の不振は一時的なものとの見方もある。ダイハツ工業の検査不正で12月下旬から4月下旬にかけて自動車の出荷停止が続いたことの影響があったためだ。これに対して4-6月期は春闘後の賃上げや所得税・住民税での減税による個人消費へのプラス効果も見込まれ、ニッセイ基礎研究所の斉藤太郎氏は16日付のレポートで「年率2%台のプラス成長を予想している」とした。

ドル円相場で25円もの円高が進んだ2022年10月から2023年1月にかけては日本経済のプラス成長が加速した時期と重なる。17日のドル円相場は再び155円台にもどしており、今後の相場の行方は、見通しとおりに日本経済が復活するかどうかにもかかっている。


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