コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

【ドル円の週間展望】FRB高官の発言と米ドル買いの可能性、焦点は157円のトライ

今週のドル円(USD/JPY)は、FRB高官らの発言で上下に振れる展開が予想される。円安優勢のなかで彼らの発言内容が米ドルの買戻し要因となれば、ドル円は上値水準の見極めが重要な焦点となろう。現在の状況を考えるならば、ドル円が下落してもその幅は限定的となることが予想される。


サマリー

・今週のドル円は、FRB高官らの発言で上下に振れる展開が予想される
・発言内容が総じて“タカ派”ならば、ドル円は上値をトライする展開となろう
・ドル円が下落しても、今の円安相場を考えるならば下落幅は限定的となろう
・今週、注目しておきたい上下のチャートポイントについて


円安トレンドは変わらず

5月に入り外為市場では、米ドル高の圧力がじわりと後退する状況にある(こちらのIG為替レポートを参照)。

一方、円相場は円安優勢のトレンドを維持している。先週もクロス円を中心に円安優勢の展開となった。

円相場の動向:5月13日の週

円相場の動向:5月13日の週 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

円ショートの解消は新たな円安のきっかけに

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、非商業部門の円ショートポジションが3週連続で減少している。一時18万枚近くまで積み上がった円のショートポジションが、直近では12万枚台まで減少している。

しかし、市場予想を下回った4月の米雇用統計とインフレが鈍化の傾向にあることを示唆した同月の米消費者物価指数(CPI)を受けてもドル円(USD/JPY)は156円を視野にすかさず反発している。クロス円も円安優勢の状況にある。

今の円安圧力の根強さを考えるならば、非商業部門の円ショートポジションの解消は、新たな円売りを仕掛けるきっかけになり得る。

非商業部門 円ポジションの動向:23年11月以降

非商業部門 円ポジションの動向:23年11月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

上昇の局面では157円のトライ&ブレイクが焦点に

円安トレンドが続くなか、今週の米連邦準備制度理事会(FRB)高官らによる講演等での発言内容が総じて“タカ派”と米債市場で受け止められる場合、米金利は反発するだろう。米金利の上昇は米ドルの買戻し要因ととなろう。

円安と米ドル高が同時に発生すれば、今週のドル円(USD/JPY)は、新たな上値水準の見極めが焦点となろう。

今週、ドル円が上値をトライする局面で注目したいのが、157.00レベルのトライそしてブレイクである。先週は高値156.78レベルで相場の上昇が止められた。多くのFRB高官らがインフレ再燃を警戒し早期の利下げに否定的な姿勢を示す場合、ドル円は156円台へしっかりと上昇し156.78レベルをトライすることが予想される。

FRB高官らの “タカ派” 発言に加えて、5月の購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想以上となれば、米金利の反発圧力がさらに増すことで157.00レベルの攻防が焦点として浮上する展開が予想される。


156.00レベルの攻防

ドル円が156.78レベルをトライするシグナルとして、156.00レベルの攻防に注目したい。この水準は、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる(下のチャートを参照)。

ドル円が156円台へしっかりと上昇する場合、次の焦点は今月14日から15日の東京時間にかけて相場の反発を止めた156.60レベルの攻防に注目したい(下のチャート、赤ラインを参照)。

ドル円がこの水準(156.60レベル)をも突破する場合は156.78、そして157.00をトライするシグナルと想定しておきたい。

ドル円のチャート:1時間足 5月14日以降

ドル円のチャート:1時間足 5月14日以降 TradingView提供のチャートで作成

下落局面で注目したいチャート水準

一方、ドル円(USD/JPY)の下落局面では、先週と同じくフィボナッチ・エクステンションの攻防に注目したい。

最初の焦点は、先週後半の反落局面で相場をサポートした155.20レベルの攻防となろう。この水準がサポートへ転換する場合は、ドル円の地合いの強さを市場参加者に強く印象付けるだろう。

ドル円が155.20レベルを完全に下方ブレイクする場合は、154円台へ反落する展開を想定しておきたい。このケースでは、154.60-75レベルを維持できるかどうか?この点に注目したい(下のチャート、緑ゾーンを参照)。この水準(154.60-75)は、サポートゾーンとして相場を下支えする可能性がある。

フィボナッチ・エクステンション61.8%の水準は154.00レベルにあたる。ドル円がこのテクニカルポイントを下方ブレイクする場合は、重要なサポート水準の153.60レベルをトライするシグナルと想定しておきたい。この水準(153.60レベル)は、米CPIショックによる下落相場を長い下ヒゲ(日足ローソク足)で下支えした重要なサポート水準である。

分足や時間足のストキャスティクスとRSIを軸に相場の過熱感を確認し、上で述べたレジスタンスとサポートの水準で反落・反転のタイミングを考えたい。

本レポートの掲載時点で1時間足のストキャスティクスは上昇基調にある。RSIは横ばいで推移している。目先は156.00レベルのトライ&ブレイクとなるか?この点に注目したい。

ドル円のチャート:1時間足 5月14日以降

ドル円のチャート:1時間足 5月14日以降 TradingView提供のチャートで作成

下落幅は限定的

通貨オプション市場では、ドル円(USD/JPY)のリスクリバーサルがドルプットへ傾くムードにある。しかし予想変動率には大きな変動が見られず、低い水準で推移している。

じわりと後退する米ドル高の圧力、そしてイエレン米財務官による”介入けん制”も考えるならば、ドル円は調整の反落を警戒する必要はある。

しかし今週のFRB高官らによる講演では、早期の利下げについて慎重な姿勢を示す可能性がある。よって米ドル安の局面が見られても、その動きは一時的となる展開が予想される。

ゆえに、ドル円の下落も上で述べたサポート水準のいずれかが意識されることで限定的となることが予想される。

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:23年5月以降

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率の動向:23年5月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IG証券のFXトレード

  • 英国No.1 FXプロバイダー*
  • 約100種類の通貨ペアをご用意

* 英国内でのCFDまたはレバレッジ・デリバティブ取引(英国でのみ提供)での取引実績において、FX各社をメイン口座、セカンダリー口座として使用している顧客の割合でIGがトップ(Investment Trends UKレバレッジ取引レポート 2022年6月)

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。