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ダイバージェンスの種類と取引手法

テクニカル指標のトレンドが、実際の市場トレンドとは逆の動きをしている状況を『ダイバージェンス』といいます。ダイバージェンスにはブリッシュ・ダイバージェンス、ベアリッシュ・ダイバージェンスそしてヒドゥン・ダイバージェンスがあります。 ここでは、ダイバージェンスとは何か?そしてどのようなテクニカル指標を使ってダイバージェンスを見つけるのか?これらのことについて解説します。

Source: Bloomberg

ダイバージェンスとは

ダイバージェンスとは、実際の市場トレンドとは逆の動きをしている状況のことをいいます。テクニカル指標にはオシレーター系の指標を使います。

例えば、市場トレンドが上昇している状況でオシレーター系の指標が下落する「ダイバージェンスが発生する場合、将来市場トレンドが下落へ転じる可能性があると捉えます。
しかし、ダイバージェンスの難しいところは、実際にそれが発生しても市場のトレンドが必ず転換するわけではない、ということです。いわゆるだましはテクニカル分析で常に考えるべきリスクであり、ダイバージェンスでも当然だましの可能性を考える必要があります。
上の例でいうならば、ダイバージェンスが確認できた時点で売りを仕掛けるトレーダーがいるでしょう。しかし、だましの可能性を考慮して的確なリスク管理戦略を立てることが重要となります。

ダイバージェンスの種類

  1. ブリッシュ
  2. ベアリッシュ
  3. ヒドゥン

ブリッシュ・ダイバージェンスとは

『ブリッシュ・ダイバージェンス』とは、市場のトレンドが下落する一方、オシレーター系のテクニカル指標が上昇する状況のことをいいます。将来、市場のトレンドが上昇、または急騰するシグナルと捉えます。

ベアリッシュ・ダイバージェンスとは

『ベアリッシュ・ダイバージェンス』とは、市場のトレンドが上昇する一方、オシレーター系のテクニカル指標が下落する状況のことをいいます。将来、市場のトレンドが下落、または急落するシグナルと捉えます。

ヒドゥン・ダイバージェンスとは

『ヒドゥン・ダイバージェンス』は、オシレーター系のテクニカル指標が上下に動く一方、市場のトレンドに変化が見られない状況のことをいいます。この状況が発生する場合、現在のトレンドの強さと、そのトレンドが続くシグナルと捉えます。

トレーダーはどのようにダイバージェンスを活用するべきか?

これまで見てきたとおり、ダイバージェンスは将来を予測するシグナルとみます。ダイバージェンスは先行指標になり得るということです。このため多くのトレーダーは、ダイバージェンスで売り買いの方向性を決めます。しかし、ダイバージェンスはあくまでも方向性を予測するシグナルです。このため、どの水準で売るのか?またはどの水準で買うのか?を決める時は、ローソク足の動向や他のテクニカル指標を用いて決める必要があることは覚えておきましょう。

ダイバージェンスを見つける方法とは?

ダイバージェンスを見つける方法はいたってシンプルです。まずは、市場のトレンドが上昇と下落、どちらのトレンドにあるのか?この点を確認します。この際、一本のトレンドラインをチャートに描画すれば、トレンドを瞬時に知ることができます。
例えば、以下のラインチャーにトレンドラインを引くと、市場のトレンドが下落していることがわかります。

上のように安値のポイントをトレンドラインで結んだあとに、望ましいと思うオシレーター系のテクニカル指標を描画します。そしてテクニカル指標にもトレンドラインを引きます。なお、今回の例ではストキャスティクスを用いています。

上のチャートを見ると、市場のトレンドが下落する一方、ストキャスティクスは上昇トレンドにあります。これは『ブリッシュ・ダイバージェンス』のパターンです。よって、市場のトレンドが上昇へ転じると予測するトレーダーは買いを仕掛けるタイミングを探るでしょう。
しかし、ここで注意が必要です。ブリッシュ・ダイバージェンスが示すとおり、市場のトレンドが上昇してから慌てて買いを入れることは避けるべきです。なぜなら、高値で買いポジションを保有する可能性があるからです。このケースでは、他のテクニカル指標も用いて、上昇トレンドが続くかどうか?この点を詳細に分析する必要があります。

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このインジケーターでダイバージェンスを確認しよう

ダイバージェンスを見つけるためによく使われるテクニカル指標があります。これらは主に市場の勢いを示すオシレーター系のテクニカル指標となります。

MACD

MACD(Moving Average Convergence Divergence)は、移動平均収束発散と呼ばれています。MACDには2本のラインがあります。これらのラインは指数平滑移動平均線(EMA)がベースとなっています。移動平均線は過去の価格で算出されることから、MACDは遅行指標となります。また、シグナル線との乖離(かいり)を、棒グラフで表したヒストグラムも2つのラインとともにチャート上で描画されます。

2本の移動平均線は中央のゼロラインを挟んで上下に変動します。MACDのEMAを “シグナルライン”といいます。一方、『短期EMA-長期EMA』で計算されるラインを “MACDライン” と呼びます。MACDラインがゼロより上の水準で推移する場合、マーケットが上昇トレンドにあることを示します。一方、MACDラインがゼロより下の水準で推移する場合は、マーケットが下落トレンドにあることを示します。

MACDのラインと実際の価格が逆方向に動いている場合、ダイバージェンスが発生していると判断します。

しかし上でも述べたとおり、マーケットのトレンドを完全に予測できるテクニカル指標はありません。MACDでダイバージェンスが発生しても『だまし』の可能性があります。このため、複数のテクニカル指標を組み合わせてマーケットを分析することをおすすめします。また、ストップ注文を活用することもおすすめします。

ストキャスティクス

ストキャスティクスは、『%Kと『%D』の2本のラインで構成されています。マーケットの『買われ過ぎ』もしくは『売られ過ぎ』を判断する時によく使われるテクニカル指標です。

ストキャスティクスは、0から100までの範囲で推移します。数値が80を上回る場合は『買われすぎ』と判断します。一方、数値が20を下回る場合は『売られすぎ』と判断します。ストキャスティクスと実際の価格が逆の方向に動いている時、ダイバージェンスが発生していると判断します。

しかし、ストキャスティクスが『買われ過ぎ』や『売られ過ぎ』を示しているからといって、実際にマーケットが反転するわけではありません。例えば、ストキャスティクスが『買われ過ぎ』を示唆しても、良好な経済指標や政府による新たな経済対策の実施といったポジティブな要因によって、実際のマーケットは上昇トレンドを維持することがよくあります。

相対力指数(RSI)

相対力指数(RSI)は、『Relative Strength Index』の頭文字をとった略語です。日本語では『相対力指数』と呼ばれています。ストキャスティクスと同じく、RSIもマーケットの『買われ過ぎ』もしくは『売られ過ぎ』を判断する時によく使われるテクニカル指標です。

RSIは0から100の範囲で推移し、パーセンテージで表されます。RSIが70を上回る場合は『買われ過ぎ』と判断します。一方、30を下回る場合は『売られ過ぎ』と判断します。

価格が高値を更新し上昇トレンドにあるにもかかわらず、RSIが高値を更新できずに下落トレンドにある場合、ベアリッシュ・ダイバージェンス(弱気のダイバージェンス)と判断します。
逆に価格が安値を更新し下落トレンドにあるにもかかわらず、RSIの安値水準が切り上がり上昇トレンドにある場合、ブリッシュ・ダイバージェンス(強気のダイバージェンス)と判断します。

RSIは1本のラインでマーケットの強さ/弱さを確認できるため、多くのトレーダーに使われています。しかし、他のオシレーター系指標と同じく、完全にマーケットの動向を反映しているわけではありません。ダイバージェンスが発生しても『だまし』の可能性が十分にあります。他のテクニカル指標を併用すると同時に、ストップ注文でリスク管理を徹底することをおすすめします。

ダイバージェンスのまとめ

  • ダイバージェンスとは、市場(マーケット)とオシレーター系指標のトレンドに乖離(かいり)が発生している状況のことをいう
  • ダイバージェンスは市場トレンドの転換を示唆するシグナルと捉える
  • ダイバージェンスには『だまし』の可能性が常に存在する
  • 価格が下落トレンドにある一方、オシレーター系指標が上昇トレンドにある状況のことをブリッシュ・ダイバージェンス(強気のダイバージェンス)という
  • 価格が上昇トレンドにある一方、オシレーター系指標が下落トレンドにある状況のことをベアリッシュ・ダイバージェンス(弱気のダイバージェンス)といいます
  • ヒドゥン・ダイバージェンスは、オシレーター系のテクニカル指標が上下に動く一方、市場に変化が見られない状況のことをいう。現在のトレンドが続くシグナルと捉える
  • 価格とオシレーター系指標の高値(安値)をラインで結ぶと、ダイバージェンスが発生しているかどうかを簡単に確認できる
  • ダイバージェンスを発見するテクニカル指標としてMACD、ストキャスティクス、RSIがある

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