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マグニフィセント7から「エヌビディア1強」へ、反発基調の米金利、ナスダック100の見通し

連休明けの米国株は、米金利の上昇が重石となり主要な株価指数は強弱まちまちの展開となった。マグニフィセントセブンは「エヌビディア1強」の状態が鮮明となりつつある。それでもナスダック100は上昇トレンドを維持し、19,000ポイントの攻防を意識する状況にある。しかし米金利の動向次第では、不意打ちのような下落を警戒したい。目先注目のチャートポイントは?


サマリー

・マグニフィセントセブンは「エヌビディア1強」の世界へシフトしつつある
・米金利がさらに上昇する場合は、米国株の重石となろう
・ラッセル2000がサポートラインをブレイクする場合は、市場の変調を警戒したい
・ナスダック100、目先注目のチャートポイントについて


エヌビディア1強の世界

4月の下落相場を脱し、米国株は最高値圏の攻防にある。しかし、強気相場のけん引役として注目されるマグニフィセントセブンには大きな変化が見られる。

その変化とは、「エヌビディア1強」の世界が鮮明となりつつあることである。

4月の下落相場を脱し、今の米国株は最高値圏の攻防にある。しかし、4月以降のパフォーマンスを確認すると、ナスダック100(NDX)のそれを上回っているマグニフィセントセブンの銘柄はエヌビディア(NVDA)、アルファベット(GOOGL)、アップル(AAPL)の3つしかない。

そして上昇率は、エヌビディアが突出している。

マグニフィセントセブンとナスダック100の動向:4月以降

マグニフィセントセブンとナスダック100の動向:4月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成


年初来のパフォーマンスでは、「エヌビディア1強」の世界へ進行している状況がはっきりと分かる。

アップルとテスラ(TSLA)以外は、ナスダック100のパフォーマンスを上回っている。しかし、エヌビディアのような勢いはない。

そのテスラに至ってはマイナス圏での推移が常態化し、「マグニフィセントセブン」のカテゴリーから脱落しかかっている。

マグニフィセントセブンとナスダック100の動向:年初来

マグニフィセントセブンとナスダック100の動向:年初 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

反発ムードの米長期金利、PCEデフレーターを警戒

目先、マグニフィセントセブンや主力の半導体株の下落要因として注視したいのが、米国の長期金利(10年債利回り)の動向である。

昨日は、5月の消費者信頼感指数が前月から改善したこと、そして低調な国債入札の結果を受け、長期金利(10年債利回り)は再び4.5%の水準へ上昇した。

今週の31日に4月の米個人消費支出価格(PCEデフレーター)が発表される。米連邦準備制度理事会(FRB)のインフレ再燃に対する警戒レベルは高い。そのFRB が注視する物価指数でインフレの粘着性が確認される場合、米債市場では利回りの反発ムードがさらに高まる可能性がある。

米国株は今、最高値圏の攻防にある。そして「エヌビディア1強」の状態が鮮明となっている。このタイミングで長期金利の上昇幅が拡大すれば、ナスダック100(NDX)をはじめとした主要な米株価指数は、売り圧力に直面する展開を想定しておきたい。

米国 個人消費支出(PCE)価格指数:23年以降

米国 個人消費支出(PCE)価格指数:23年以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

ラッセル2000、サポートラインの攻防

「エヌビディア1強」の状態は、エヌビディアが崩れる場合、他の半導体銘柄やマグニフィセントセブンも崩れるリスクを内包している。

そこで注目したいのが、中小型株で構成されるラッセル2000(RUT)の動向である。

現状、10日線(28日時点 2,085レベル)がレジスタンスとして意識され調整ムードが漂っている。中小型株で構成されているがゆえに、この株価指数は株式市場の変調を先取りする傾向がある。

ラッセル2000が、今の上昇相場を象徴する短期サポートラインを大陰線で一気に下方ブレイクする場合は、4月と同じく下落相場の再燃を警戒したい。

一方、ラッセル2000が短期サポートラインを維持し、10日線やレジスタンスとして意識されている2,120の水準を上方ブレイクする場合は、米株買いのすそ野が広がっていることを意味する。この状況は、「エヌビディア1強」のリスクを軽減しよう。ナスダック100(NDX)は、下で述べるレジスタンスのトライが焦点となろう。

ラッセル2000のチャート:日足 年初来

ラッセル2000のチャート:日足 年初来 TradingView提供のチャートで作成

ナスダック100、目先のチャートポイント

10日線と18,465レベルの維持

4月のPCEデフレーターの他、30日の新規失業保険申請件数も米長期金利(以下では米金利)の変動要因となる可能性がある。これら経済指標が米金利の上昇要因となる場合、ナスダック100(NDX)は調整の売りに直面する展開を想定しておきたい。

ナスダック100が下値をトライする場合、目先は10日線(28日時点 18,642レベル)の攻防に注目したい。この移動平均線を難なく下方ブレイクする場合は、調整売り(下落)の圧力が強まっている可能性がある。

次のサポート水準として注目したいのが、3月21日の高値水準18,465レベルである。この水準がレジスタンスからサポートへ転換する場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

一方、ナスダック100が18,465レベルをも下方ブレイクする場合は、下落相場の再燃を警戒し、まずは21日線(28日時点 18,245レベル)で反発するかどうか?この点を確認したい。

19,200のトライ

米金利の上昇を受けてもエヌビディア(NVDA)そして主力の米半導体銘柄は上昇基調にある。また、パフォーマンスにばらつきは見られるものの、直近1か月は他のマグニフィセントセブンの銘柄も買い優勢の状況にある。

インフレが抑制された状況が4月のPCEデフレーターで示される場合、米金利は低下で反応することが予想される。米金利の低下はナスダック100(NDX)の上昇要因となろう。

上値トライの局面で注目したいのが、19,200レベルのトライである。この水準は、直近の高安で算出されるN計算値の水準にあたる。テクニカルの面では、フィボナッチ・エクステンション100%の水準となる。

先週23日の高値水準18,907ポイントの上方ブレイクは、19,000ポイントをトライするシグナルと想定しておきたい。

ナスダック100がしっかりと19,000ポイント台へ上昇する場合は、19,200のトライおよびブレイクアウトが焦点として浮上しよう。

ナスダック100のチャート:日足 年初来

ナスダック100のチャート:日足 年初来 TradingView提供のチャートで作成

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