新型肺炎株―クラボウがストップ高、15分で検出のコロナ検査キット発売へ
・クラボウ、値上がり率で東証1部首位
・ワクチン開発に着手のアンジェスは反発
12日の東京株式市場で新型コロナウイルスに関連する一部のバイオ銘柄に買いが入った。繊維メーカーのクラボウ<3106>はこの日、感染の有無を15分で判定できる検査キットを16日に発売すると発表したことをきっかけにストップ高となった。
クラボウはストップ高に相当する前日比400円(22.56%)高の2173円まで買われ、そのまま取引を終えた。値上がり率は東証1部銘柄でトップ。
新型コロナウイルスの検査の現在の主流は「PCR(DNAポリメラーゼ連鎖反応)法」で、感染の判定に4~6時間程度を要する。一方、クラボウが発売するキットはインフルエンザウイルスの検査に用いられる「イムノクロマト法」で感染者の血液に含まれる抗体を検出する。15分で判定が可能という。
キットは中国の提携先の検査薬大手が開発した。1日約1万人分の供給が可能で、価格は10回分で2万5000円。
マザーズ上場のバイオベンチャーのアンジェス<4563>は反発した。終値は16円(3.19%)高の518円。
5日に大阪大学と共同で新型コロナウイルスへの感染を防ぐワクチンの開発に着手したと発表したことで注目を集めた。これ以降、株価は大きく上下動している。
この日の出来高は1100万株を超え、マザーズでトップとなった。
マザーズ上場の創薬ベンチャー、カイオム・バイオサイエンス<4583>は前日比変わらずの162円で取引を終えた。
出資先の医薬品開発会社Trans Chromosomicsが2月27日、独自の抗体作製技術、および完全ヒト抗体産生動物を活用して新型コロナウイルスの治療用の抗体医薬(ヒト型モノクローナル抗体)の作製に着手したと発表し、翌日にカイオムは238円まで買われた。
しかし、その後は売りが優勢となり、10日には年初来安値となる151円を付けていた。昨日以降、値ごろ感から買われており、この日は一時、前日比8%超上昇する場面があった。
武田は年初来安値
Takeda Pharmaceutical Company Limited (ADR)<4502>や帝人ファーマを擁する帝人<3401>は安い。いずれも、新型コロナウイルス関連株として過去に物色されていた。
武田は年初来安値となる306円(8.32%)安の3373円で取引を終えた。
帝人も場中に年初来安値を更新している。終値は75円(4.52%)安の1583円。
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