豪ドル、71円手前まで浮上 リスク資産物色の流れ
・カナダドルも高い
・原油は3%超上昇、需給改善続くとの見方
26日の外国為替市場でオーストラリアドルが円や米ドルなどの主要通貨に対して上昇。新型コロナウイルスのワクチン開発の進展や世界各国での経済活動の再開に伴い市場がリスク選好を強めており、豪ドルを含むリスク資産が買われている。対円では午前中、71円手前まで浮上した。
豪ドルの対円相場は25日の米国の祝日に伴い、日本時間の朝方まで70円台半ば小動きで推移。しかし、午前に動意付くと70.95円付近まで上昇し、3営業日ぶりの高値を付けた。ただ、71円の節目を前に勢いを失い、その後は午後にかけて高値圏で持ち合う展開となっている。
豪ドルの対米ドル相場も3営業日ぶりの高値を付けた。現時点で0.65米ドル台後半まで買われている。
豪ドルと同様に資源国通貨であるカナダドルも上昇。対円では3営業日ぶりの高値となる77円台前半まで買われている。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)に上場するWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物相場は時間外取引で上昇。経済活動再開に伴う需要の増加や産油国の協調減産を背景に需給改善が続くとの見方が多い。
日本時間午後1時35分現在、期近7月限は22日の通常取引終値を1.08ドル(3.25%)上回る1バレル=34.33ドルで推移している。
7月限は21日に一時、34.66ドルと中心限月として3月中旬以来、約2カ月ぶりの高値を付けている。時間外取引での上昇により、春の急落後の戻り高値更新への期待が高まった。
金融政策
オーストラリア準備銀行(RBA、中銀)の金融政策スタンスが他の主要国の中銀に比べてそれほどハト派的ではないことも豪ドルの上昇に寄与している。
米連邦準備理事会(FRB)が国債などの無制限の購入を表明している一方、豪中銀は3年国債の利回りが目標として設定した0.25%付近で安定しているとして最近、国債の買い入れを抑えている。
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