アンジェスが反発、新型コロナワクチン開発にEPS参画へ
・EPS、人への投与行う臨床試験で運営・管理担当
・アンジェス株、一時8%超上昇
7日の株式市場でマザーズ上場の創薬ベンチャー、アンジェス<4563>が3営業日ぶりに反発。3月5日に発表した新型コロナウイルス向けDNAワクチンの大阪大学との共同開発で、非臨床試験後の人への投与を行う臨床試験にEPSホールディングス<4282>の参画が決定したと発表した。
アンジェスの終値は前日比52円(7.94%)高の707円。引け際に8.24%高の709円まで買われた。
ただ、この日の出来高は約630万株とほどほどだった。マザーズで2位。
EPSは医薬品開発受託機関(CRO)で、新薬開発の治験支援や医薬品販売支援を行う。今回の人への投与を行う臨床試験では、運営と管理を行い、臨床開発を促進する。
アンジェスは、非臨床試験後、速やかに臨床試験への移行を目指すとしたが、具体的な日にちは明らかにしていない。
EPSの終値は12円(1.06%)高の1142円。
アンジェスは3月26日、ワクチンのマウスやラット、サルなどの動物への投与を行い、抗体価産生力、有効性および安全性の確認のための非臨床試験を開始したと明らかにした。このプロセスを経ることで、初めて人への投与を行う臨床試験が可能になるという。株価はこの日に777円まで買われ、年初来高値を更新した。
ただ、その後は利益確定の売りで株価はじり安歩調で推移。1日にワクチン開発の名称を特許出願したことが話題になり、いったん上向いたが、その後、投資家の関心がワクチンから抗インフルエンザ薬「アビガン」などの既存薬に移り、6日に636円まで下落した。3月の年初来高値からの下落率は18%を超えた。
タカラバイオとダイセル
ワクチン開発はアンジェス、および大阪大学(臨床遺伝子治療学・健康発達医学)が保有するプラスミドDNA製品の開発実績に基づいて行われている。
3月5日付のリリースによると、不活化ウイルスをワクチンとする方法(弱毒化ワクチン)や遺伝子組換えウイルスタンパク質をワクチンとする方法に比べて、アンジェスの技術は安全かつより短期間で製造プロセスを確立することが可能。動物での非臨床試験を経て、早ければ半年以内に臨床試験に進みたい意向という。
ワクチンの構築・製造は、プラスミドDNAの製造技術と製造設備を有するタカラバイオ<4974>が担当する。タカラバイオは22円(1.02%)高の2176円で引けた。
また化学品メーカーのダイセル<4202>が、火薬を駆動力として針を使わずに薬液を特定の組織内に送達する装置「アクトランザラボ」の技術を提供する。ダイセルの終値は32円(4.28%)高の780円。
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