スルガ銀が小幅続落、R&Iが格上げも勢い維持できず
・「トリプルB」に1段階上げ
・方向性は「安定的」
14日の東京株式市場で経営再建中のスルガ銀行<8358>が小幅続落。前週末の格付投資情報センター(R&I)による発行体格付けの引き上げ後の最初の取引となったこの日は上昇する場面があったものの、終盤まで勢いを維持できなかった。
終値は前週末比1円(0.22%)安の457円。朝方に一時、1.53%高の465円まで買われた。しかし、午前10時前にマイナス圏に転じ、その後は前週末終値を小刻みに上下する展開だった。
R&Iは10日、スルガ銀行の発行体格付けを「トリプルBマイナス(BBB-)」から「トリプルB(BBB)」に1段階引き上げたと発表した。格付けの方向性は「安定的」とした。
一般に「トリプルBマイナス」までが投資適格等級とされ、「ダブルBプラス(BB+)」以下が投機的等級とされる。
R&Iは発表文で、2018年に発覚した不正融資問題をきっかけにガバナンス態勢の不備が露呈し、また多額の与信コストを計上し営業戦略の練り直しも余儀なくされたが、預金の減少に歯止めがかかり、調達基盤の弱体化が進む懸念は小さくなったとした。
さらに、ガバナンスの機能不全を招いた原因の一つである創業家側との関係についても解消のめどをつけており、こうした点が評価できると
した。
主要格付け会社のうち、現時点でスルガ銀行を格付けしているのはR&Iのみ。
ノジマが筆頭株主
スルガ銀行は女性用シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐる多数の不正融資が発覚し、同年10月に金融庁から半年間の一部業務停止命令を受けた。
その後、経営再建を進める過程で、業務提携先だった家電量販店ノジマ<7419>が19年10月にスルガ銀行の株式を創業家側から購入し、18.5%を保有する筆頭株主になった。
本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。
リアルタイムレート
- FX
- 株式CFD
- 株価指数CFD
※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。