【新型コロナ】宇部興産に買い継続、アビガンの中間体生産へ
・7月の生産開始を予定
・デンカなど他のアビガン関連株も高い
23日の東京株式市場でUBE<4208>が商いを伴い続伸。同社は22日午前に新型コロナウイルスに対する治療効果が期待されている抗インフルエンザ薬「アビガン」の主要成分の1つである中間体の製造を始めると明らかにしており、発表翌日のこの日も買いが継続した。
終値は前日比46円(2.72%)高の1739円。一時4.25%高の1765円まで買われた。
出来高は前日に続き200万株を突破した。過去1カ月間は盛況な日でも80万株前後にとどまっていた。
アビガンの中間体生産は、同剤を開発した富士フイルムホールディングス<4901>の子会社の富士フイルム富山化学からの要請で決定した。7月の生産開始を予定している。
宇部興産は医薬品の原薬や中間体の受託製造を行う。同社は山口県の工場で2009年に一時的にアビガンの中間体を製造していたことがあり、既存の生産ラインを活用して再開するという。
カネカ<4118>も高い。16日にアビガンの原薬供給で富士フイルムと合意したと発表した。国内工場の製造体制を整備し、7月には供給を開始する予定。
カネカの終値は3円(0.11%)高の2711円。
2日にアビガンの原料の有機化合物「マロン酸ジエチル」の生産再開を明らかにしたデンカ<4061>は反発し、64円(2.57%)高の2552円で引けた。
臨床試験
富士フイルムは反発し、13円(0.25%)高の5112円で取引を終えた。
富士フイルムは15日、アビガンの生産体制を拡大して増産に踏み切ると発表した。子会社の富士フイルム富山化学で3月上旬に生産を再開した同剤について、当初月4万人分強だった生産量を、7月に約2.5倍の約10万人分、9月に約7倍の約30万人分に増やすという。
政府はアビガンの備蓄を20年度中に現在の最大3倍に相当する200万人分まで拡大する方針を示している。
インフル薬としてアビガンの製造販売承認を得ている日本では、富士フイルム富山化学が3月末から新型コロナへの有効性や安全性を調べる第3相臨床試験を実施している。
また、日本に次いで米国でも新型コロナを治療する臨床試験を始めると今月明らかにした。
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