欧州通貨と米債価格の動向について
欧州通貨は重要サポートポイントを維持する展開が続ています。その要因のひとつが米債市場での膠着状態です。しかし、米債価格は以外と根強い買いにサポートされています。この状況が続けば、欧州通貨は再び緩やかに上昇する可能性が高まります。米債価格の焦点は?マーケットレポートをご参照ください。
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・欧州通貨のチャートポイント
26日の外為市場は、主要な先進国通貨に対して英ポンド売り圧力が高まった以外、目立った値動きは見られなかった。その英ポンドは現在、対米ドルでサポートポイントの1.28台を維持する状況が続いている。昨日は与党保守党の支持率低下が英ポンドの圧迫要因になったという指摘があったが、通貨オプション市場のリスクリバーサルが再び上昇基調へ転じている状況を考えるならば、英ポンド売り圧力が高まっても、1.28台を中心としたレンジ相場が続くと予想する。この予想をベースとした上値の焦点は、オファーが観測されている1.2920の攻防である。この水準の突破に成功する場合は、今月19日と21日に上値をレジストした1.2970トライが次の焦点となろう。
一方、ユーロドルは引き続きフィボナッチ・リトレースメント61.80%の水準1.0993前後の維持が焦点である。通貨オプション市場の動向を確認すると、英ポンドとは違いリスクリバーサルは低下基調へ転じている。昨日は予想通り陽線引けとなったが、米金利が反発する場合下押し圧力(=ユーロ売り/米ドル買い圧力)がかかり易い状況にある。一方、米金利が緩やかな低下基調を維持する場合は、ユーロドルの続伸を予想する。このケースでの焦点は21日MAのトライとなろう。このMAは今日現在1.1060で推移している。
【ポンドドルチャート】
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【ユーロドルチャート】
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・米債価格 焦点は130ドルの攻防
米ドル相場のトレンドに影響を与える米債市場の動向を価格の面から考えると、128ドルでダブルボトムを形成後、節目の130ドルで上値がレジストされている。金利の水準に当てはめると1.70-1.95%のレンジが浮かび上がる。注目すべきは、米株が最高値圏の攻防を維持し、且つFEDのスタンスが利下げから様子見へシフトしてなお、2012年以降「高すぎる水準レンジ」の下限として意識されている130ドルをトライする展開となっていることである。この状況で米指標データの内容が市場予想を下回り続ける場合、米債価格は130ドル台の攻防へシフトしよう。130ドル台へ到達して尚、米債買いが続く場合、米金利長期は1.7%の水準を下方ブレイクしよう。ドル円は109円台の攻防へシフトしかけている。しかし、米債価格が現在の状況を維持する限り、株高のみでは重要レジスタンスポイントの109.50ブレイクは難しいだろう。尚、このレベルと109.60にはそれぞれオファーが観測されている。
【米10年国債先物価格】
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