アルファベット、広告収入がプラス転換 4-6月期 株価一時8%高
グーグルなどを傘下に持つアルファベットが4-6月期決算で成長期待を取り戻した。株価は25日の時間外取引で急騰した。
グーグルなどを傘下に持つアルファベットが25日の取引時間終了後に発表した2023年4-6月期決算は総収入と1株当たり利益の両方が市場予想を上回った。前年同期比では6四半期ぶりとなる増収増益。大黒柱である広告事業の収入も3四半期ぶりに前年同期比プラスに転じている。株式市場では経済の先行き不透明感が業績の足を引っ張る状況が解消に向かうとの期待が高まり、アルファベットの株価(GOOGL)は25日の時間外取引で、決算発表直前と比べて8%上昇する場面もあった。
アルファベットの4-6月期決算は6四半期ぶりの増収増益
アルファベットの4-6月期決算は総収入が前年同期比7.1%増の746.04億円。1株当たり利益が19.0%増の1.44ドルだった。金融情報会社リフィニティブによると、直前の市場予想は総収入が728.18ドル、1株当たり利益が1.34ドル。アルファベットの4-6月期決算は市場予想を上回る好決算だったといえる。増収増益は2021年10-12月期以来6四半期ぶり。
アルファベットの好業績を実現したのは、収益の約4分の3を占める広告事業の復調だ。広告事業による収入は前年同期比3.3%増となり、3四半期ぶりのプラスとなった。広告収入はこれまで、企業が広告出稿に消極的になる動きに苦しんできた。新型コロナウイルス禍からの脱却による需要増が一巡し、物価上昇や各国中央銀行の利上げを背景として経済の先行き不透明感が広がってきたためだ。しかし4-6月期は、検索やGメールなどから得られる広告収入が2四半期連続の増収になったことに加え、Youtubeの広告収入も4四半期ぶりのプラスに転じている。
クラウドで提供のAIサービスの成長にも自信
また、人工知能(AI)サービスなどを提供するクラウド事業の成長率は28.0%で、1-3月期の28.1%とほぼ同じ水準。アルファベットのクラウド事業は、アマゾン・コム(AMZN)やマイクロソフト(MSFT)に対して後れをとっているが、5月には大規模言語モデルの新バージョン「PaLM(パーム)2」を発表するなど追い上げを図っている。サンダー・ピチャイCEOは25日の決算会見でAIの性能やサービスの向上に取り組んでいることを強調。新サービスによってアプローチできる顧客の幅が広がり、「新たな利用者を獲得できている」と自信を示した。
この結果を受けて25日の時間外取引ではアルファベットの株価は一時、132ドル台前半まで上昇。決算発表直前の122.3ドル程度から約8%値上がりした。リフィニティブによると、アナリストが提示するアルファベットの目標株価の平均は、日本時間26日午前10時30分時点で134.20ドル。163ドルや150ドルに引き上げるアナリストも出ている。
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