ANAが純利益予想を上方修正し上昇 訪日観光の復活が本格化へ
ANAが純利益予想を上方修正したため、株価が上昇した。これに続き、他の旅行関連企業も業績予想を上方修正するのではないかと期待が高まっている。訪日観光の回復を受け、鉄道やホテルなどの旅行関連株も上昇した。
4月24日、ANAホールディングス(9202)が、国際線における日本の国境管理措置の撤廃による好影響を背景に、業績予想を上方修正した。航空、鉄道、ホテルの決算もまた好調で、訪日観光関連銘柄の株価が上昇した。それに伴い、日経平均株価も0.1%上昇した。
米国では、4月第5週の終わりに大手テクノロジー関連企業の決算報告を控えている。そのため、4月24日の株式市場は比較的横ばいの動きとなった。
4月25日、米ドル/円相場は134円前後で取引され、円は対ユーロで8年4ヶ月ぶりの安値となる148円をつけた。外国人観光客の注目は対米ドル円安に集まりがちだが、欧州の観光客にとっては対ユーロ円安も魅力に感じられるだろう。
ANAが純利益予想を上方修正し、旅行関連銘柄は上昇
4月21日、ANAホールディングスは取引終了後に、2023年3月期の純利益予想を600億円から890億円に引き上げたことを発表した。同社は、日本の入国緩和による国際線旅客収入の増加などが今回の引き上げの要因となったことを明らかにした。株価は4月24日に3.74%上昇し、この発表を受け、他の旅行関連企業も同様に利益予想を引き上げるのではないかと期待が高まっている。
同日、国内の格安航空会社のスカイマーク(9204)の株価は7%上昇した。鉄道株についてもJR東日本(9020)が1.3%、相鉄ホールディングス(9003)が1.9%上昇し、好調な推移を示した。翌25日の取引では、ANAが2,945円と小幅安で引けた。スカイマークはさらに1.38%上昇し、1,177円で取引を終えた。
訪日観光に活気が戻る
4月19日、日本政府観光局(JNTO)は、3月に181万7500人が訪日したと発表した。これは、日本の個人旅行が再開されて以来、最も多い外国人旅行者数であり、2019年の同月比較で65.8%増となった。同期間の訪日観光需要の増加要因として、桜の開花時期やクルーズ船の運航再開が挙げられる。JNTOは、夏ダイヤへの変更に伴い定期便の増便や復便が進んでいるが、現在でも多くの市場が復興段階にあると指摘する。政府が観光業のV字回復を目標に掲げる中、旅行関連銘柄にはさらなる上昇が期待できそうだ。まもなく迎えるゴールデンウィークも株価の上昇を後押しするだろう。
ホテル業界も活性化
ホテルの客室需要の高まりは、株価にも表れている。ワシントンホテル(4691)の株価は4月24日に9.2%上昇し、翌25日も急騰して一時、2020年初頭以来の高値となる1,082円をつけた。京都ホテル(9723)も24日に4.4%急騰し、年初来では16.3%上昇している。
トレーダーは、ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)にも注目しているようだ。日本最⼤規模を誇るこのホテルリートは、年初こそ好調な動きを見せたものの、当時日本銀行総裁候補だった植田和男氏が日銀のイールドカーブコントロール政策を調整するのではないかという懸念から、3月末にかけて急落した。4月第5週の日銀会合で金利政策に変更がない場合、同ホテルリートの価格は安定するだろう。
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