アップル、ゴーグル型端末公表か 日本時間6日未明 株価への影響は?
アップルのWWDCではゴーグル型端末の公表が予想されている。新しい製品分野開拓の期待を高める内容なら株価には好材料となる。
アップルは5日から9日まで、アプリなどの開発者向けに開く毎年恒例のイベント「ワールドワイド・デベロッパーズ・カンファレンス(WWDC)」を開催する。初日に行われる基調講演は日本時間6日午前2時から。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)を体験できるゴーグル型の端末を公表するとみられ、新たな製品分野を切り拓くとも期待されている。過去のWWDC初日では株価が2.6%上昇したケースもあり、発表内容への評価に応じてアップルの株価(チャート)が変動する場面も想定される。
アップルのゴーグル型端末は3000ドルの見込み
今年のWWDCはオンライン開催で、初日にはカリフォルニア州クパチーノの本社で開発者や学生らが集まる特別イベントも開かれる。米メディアの事前報道によると、アップルはスキー用のゴーグルのような形をしたヘッドセット端末を公表するとみられている。端末を装着すれば、VR空間の中にいるように感じられると同時に、外向けに取り付けられたカメラで撮影された現実空間も見ることができるという。製品の発売時期は早くても秋で、価格は3000ドルと見込まれている。
アップルはこれまでスマートフォンのiPhoneや腕時計型端末のアップル・ウォッチなどで新しい製品分野を開拓してきた。ただ、総収入の半分以上をiPhoneの販売が占める中、収益源の多様化は長年の課題となっている。ゴーグル型端末はSNSのフェイスブックを展開するメタ・プラットフォームズなどが製品化しているが、販売拡大には至っておらず、アップルの参入が市場活性化の起爆剤になる可能性もある。
WWDC初日に株価が下落するケースも
WWDCはアップルの経営戦略の方向性を示すイベントといえ、発表内容が株価を動かすケースもある。2020年のWWDCでは初日の6月22日にパソコン「Mac」用のCPUをインテル製品から自社開発製品に切り替えることが発表された。切り替えは事前に予想されていた内容だったが、この日のアップルの株価は前日終値比で2.6%上昇した。
ただ、アップルにとって前向きなニュースが発表されるWWDC初日に必ず株価が上がるわけではない。アップルは2019年のWWDC初日(6月3日)にプライバシー保護の強化策などを発表したが、株式市場では米国の司法当局が大手IT企業の市場独占を問題視していることが材料視され、アップルの株価は1.0%下落している。
アップルは5月4日の取引時間終了後に発表した2023年1-3月期決算で、総収入と1株当たり利益の両方で市場予想を上回り、翌日の株価は前日終値比で4.7%上昇した。ほぼ1か月たった6月2日の終値は、決算発表前より9.1%高い180.95ドルまで上がっている。金融情報会社リフィニティブのデータによると、アナリストが提示する目標株価の平均は180.80ドルとなっている。
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