アップル、iPhone販売減少 株価は低調 総収入見通しは上昇維持
アップルの4-6月期決算はアイフォンの販売減少を止められず。ただ、7-9月期の成長率は市場予想を超え、株価は小幅高となった。
アップルが1日の取引時間終了後に発表した2024年4-6月期決算はiPhone(アイフォン)の販売減少を食い止められなかった。中国市場の不振が続いており、成長の足を引っ張った形だ。一方、アップルは7-9月期の総収入の伸び率について、4-6月期と同程度になるとの見通しを提示。サービス部門の好調継続などの好材料もあった。アップルの株価は1日の時間外取引で決算発表後に下落したものの、決算会見が進むとともに買い戻しが入り、小幅な値上がりで推移した。
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アップルの4-6月期決算は予想上回るもiPhone販売は減少
アップルの4-6月期決算は、総収入が前年同期比4.9%増の857.77億ドル、1株当たり利益(EPS)が11.1%増の1.40ドルだった。LSEGによると、直前の市場予想は総収入が845.31億ドル、1株当たり利益が1.35ドル。発表された実績は、いずれも市場予想を上回る結果だった。
ただし主力製品のアイフォンの販売は、前年同期比0.9%減の392.96億ドル。市場予想の2.2%減ほどではなかったものの、マイナス成長に終わった。1-3月期の10.5%減に続く、2四半期連続の販売減少となる。また、地域別の販売額では中国などの中華圏が前年同期比6.5%減の147.28億ドル。4四半期連続でのマイナスという不振が続いている。
7-9月期の総収入の見通しは市場予想超え 株価上昇
一方、アップルのルカ・マエストリCFOは1日の決算会見で、7-9月期の総収入について「4-6月期と同程度の成長になる」との見通しを示した。金融市場で予想されていた4.3%程度の成長を上回る数字で、投資家にとっては安心材料となったようだ。
アップルの株価(AAPL)は1日の時間外取引で、決算発表後、一時、212ドル程度をつけた。1日の終値(218.36ドル)との比較では2%超の下落率だ。しかし決算会見で7-9月期の見通しが示されると、徐々に買い戻しが進み、1日終値から小幅高の水準にあたる219ドル台で取引された。
AIサービスはアイフォンの買い替え需要につながるか
アップルの4-6月期の実績では、サービス部門の収入が前年同期比14.1%増の242.13億ドルとなり、四半期として過去最高を更新。総収入に占める割合も28%まで上がってきた。世界で利用されているアップル製品の端末数もすべての地域で過去最高となっており、サービス部門の収入の増加に貢献しているという。
ただ、アップルの成長の原動力が総収入の46%を稼ぎ出すアイフォンにあることは変わらない。アップルは6月に開発者向けに公表した生成系人工知能(AI)サービス「アップル・インテリジェンス」を、アイフォンなどの最新上位機種に搭載していく考え。こうした取り組みがアイフォンの買い替え需要を促す効果が出るかどうかが今後の注目点となりそうだ。
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