アップル株、一時7%超上昇 4-6月期は増収見通し サービス好調
アップルの1-3月期決算は予想通りの減収。一方、4-6月期については1桁台前半の成長見通しが示され、株価は上昇した。
アップルが2日の取引時間終了後に発表した2024年1-3月期決算は減収ながらも事前の市場予想に沿った結果だった。一方、4-6月期については増収に復帰するとの見通しを示し、音楽配信などのサービス事業の2桁成長が続くと説明。2日の時間外取引でアップルの株価は一時、7%超上昇した。また、ティム・クックCEOは先行きが不安視される中国市場にも強気な姿勢を維持しており、投資家にとって安心材料となったようだ。
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アップルの1-3月期は予想通りの大幅減収
アップルの1-3月期決算は総収入が前年同期比4.3%減の907.53億ドル、1株当たり利益(EPS)が0.7%増の1.53ドルだった。iPhoneの販売額が前年同期比10.5%減の459.63億ドルと不振だったことが響いた。ただ、こうした不振は想定内の結果だったといえる。LSEGによると、直前の市場予想は総収入が900.11億ドル、1株当たり利益が1.50ドルで、発表された結果はいずれも予想を上回った。
アップルの1-3月期決算への期待が低かったのは、アップル自身が前回の決算発表で減収を予告していたからだ。比較対象となる2023年1-3月期の実績が直前に起きた生産体制混乱の反動で上積みされており、2024年1-3月期は50億ドル程度の減収になると説明していた。2日の決算会見でティム・クックCEOは、「(50億ドルの効果を除けば)1-3月期は成長を実現した」としている。
アップルの4-6月期は「1桁台前半」成長の見通し
こうした中でアップルは4-6月期について増収復帰の見通しを示した。ルカ・マエストリCFOは決算会見で、4-6月期は「1桁台前半の成長」になると説明。アップルの総収入の約4分の1を占め、iPhoneに次ぐ収入源となっているサービス事業の伸び率は「2桁台」の成長が続くとした。1-3月期のサービス事業収入は238.67億ドルで、前年同期比14.2%増。3四半期連続での2ケタ成長が続いている。
アップルの増収復帰見通しは投資家に歓迎された。アップルの株価(AAPL)は2日の時間外取引で186ドル台まで上昇。2日終値(173.03ドル)との比較では7%超の値上がりとなった。アップルの増収復帰見通しは決算会見開始30分前に、ロイター通信がクック氏のコメントとして報じた。
一方、アップルをめぐってはスマートフォン市場の競争が激化している中国市場の先行きが不安視されているが、クック氏は決算会見で1-3月期の結果について「iPhoneの販売は中国本土では増加した」と述べた。中国を含む中華圏での1-3月期の収入は163.72億ドルで前年同期比8.08%減とはいえ、市場予想の14.37%減よりは緩やかなマイナスだった。クック氏は中国市場について「長い目でみて楽観的だ」とも話している。
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