国際帝石など石油株高い、中東情勢緊迫化を懸念しNY原油上昇
・タンカー攻撃でトランプ氏がイランを非難
・国際帝石、インドネシアとLNGプラント建設で合意
17日の東京株式市場で国際石油開発帝石<1605>など石油関連銘柄が高い。中東情勢悪化への懸念からニューヨーク原油先物相場が前週末に上昇したことが買い材料になった。
国際帝石の終値は前週末比9.7円(1.06%)高の923.5円。
ニューヨーク原油高に加え、インドネシアで大型液化天然ガス(LNG)プラントの建設に向け、国際帝石が同国政府と基本合意したとの個別の買い材料もあった。
コスモエネルギーホールディングス<5021>は18円(0.83%)高の2184円、ENEOS Holdings Incは3.2円(0.63%)高の510.9円で取引を終えた。
東証33業種中、鉱業は値上がり率でトップ。石油・石炭製品は4位につけた。
地政学リスク
14日のニューヨーク市場で、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)期近7月限は前日比0.23ドル(0.44%)高の1バレル=52.51ドルで取引を終えた。
石油輸送の要衝であるホルムズ海峡近くで日本の船舶を含む2隻の石油タンカーが13日に攻撃を受けたことについて、トランプ米大統領は14日、イランが行ったと名指しで非難した。この発言を受け、米イラン間の軍事衝突に対する懸念が広がった。
同地域では5月からタンカーへの攻撃が頻発している。
一方、国際エネルギー機関(IEA)が14日発表の月報で、2019年の世界の石油需要見通しを下方修正し、相場の上値を抑制した。前週は石油輸出国機構(OPEC)と米エネルギー情報局(EIA)も19年の石油需要見通しを下方修正している。
国際帝石
国際帝石は16日、インドネシア政府とLNGの大型生産設備の同国内での建設に関する基本合意書を締結。アラフラ海の「マセラ鉱区」の陸上に建設するという。
プロジェクトの総事業費は2兆円規模に上るという。
年間のLNG生産量は、日本の輸入量の1割強に相当する約950万トン。2020年代後半の運転開始を目指すという。オーストラリアのLNGプロジェクト「イクシス」と合わせて権益ベースで生産量は年約1200万トンと世界10位以内に入る。
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