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NY金、目先は調整の反落を警戒 下値では押し目買いの好機を探りたい 金価格今週の見通し

NY金相場は最高値圏での攻防を維持している。しかし今週は調整の反落を警戒したい。下値では押し目買いの好機を探りたい。

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記事の概要

14日のNY金相場は先物とスポットがともに前日比1.5%下落したものの、最高値圏で強気相場にある。しかし今週は、3つの理由から調整の反落相場を警戒したい。一方で金相場の反落は押し目買いの好機を探りたい。注目のサポートラインは?強気相場の加速を見極める上値の焦点は?今週の金価格の見通しについて。


目次


金価格大幅下落も、週次では上昇トレンドを維持

NY金の先物価格(4月物)は14日の市場で、前日比44.7ドル(1.5%)安の2900.7ドルで取引を終えた。スポット価格(以下では金価格)は11日の最高値2,942ドルの手前で上値が止められ、同比1.5%超下落し2,900ドルを割り込んだ。

2025年に入りNY金相場は週間騰落率で上昇基調を維持し強気相場にある。しかし今週は、調整の反落相場を警戒したい。

金価格の週間騰落率:2024年9月以降

金価格の週間騰落率:2024年9月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成


今週は調整の反落相場を警戒

理由1:陰の包み線
金相場の反落を警戒する理由が3つある。ひとつが日足ローソク足である。14日の日足ローソク足は大陰線となり、前日の陽線を包み込む「陰の包み線」となった。最高値圏での陰の包み線は、相場の下落を暗示する。

短期の5日線が低下基調へ転じ、かつ日足のMACDがデッドクロスへ転じるムードにあることも(日足チャート、黒矢印を参照)、金価格が短期的な調整相場に直面する可能性を示唆している。

理由2:投機筋の動向
2つ目の理由が、金相場のトレンドに影響を与える要因の一つである投機筋の動向である。その投機筋はゴールド買いを手控える状況にある。

米国商品先物取引委員会(CFTC)が集計したデータ(毎週火曜日の取引終了後に集計したデータが金曜日の取引終了後に発表されるデータ)で確認すると、1月下旬を境に投機筋のネットロングが減少の傾向にある。直近の当該週は前週比で1.2万枚以上の買いポジション(ロング)が減少した一方、売りポジション(ショート)は5,270枚増加した。ネットロングは1.8万枚減り、アメリカ大統領選挙が行われた昨年11月以来の減少幅となった。

非商業部門 買い越し(ネットロング)の増減:前週比

非商業部門 買い越し(ネットロング)の増減:前週比

CFTCとブルームバーグのデータで筆者が作成 / 直近の当該週:2月11日まで

理由3:米金利の低下でゴールド売り
14日の米債市場では、金価格のトレンドに影響を与える10年債利回り(長期金利)が4.4%台へ低下し、CPIショックの上昇が帳消しとなった。要因は市場の予想を下回った1月の小売売上高だった。しかし、この日の金価格は冒頭で述べたとおり1.5%下落し、日足ローソク足は大きな陰線となった。ポジション調整を意識した単発の売りとの見方もあるが、米金利の低下と米ドル安が同時に進行しても11日に付けた最高値の直前で上値が止められた状況は、短期間で進行した上昇相場の過熱感に対する警戒心が高まっていることを示唆している。

米10年債利回りのチャート:5分足 2月12日~15日

米10年債利回りのチャート:5分足 2月12日~15日

出所:TradingView


金価格 今週の見通しとテクニカルライン

20日線までの反落を警戒、下値では押し目買い狙い
スポットの金価格(金価格)は2月3日の安値水準を基点とした短期サポートラインを下方ブレイクし調整サインが点灯している(日足チャート、緑矢印を参照)。今日以降、調整売りが続く場合は20日線までの下落を想定しておきたい。この移動平均線をトライするサインとして、以下でまとめたサポートラインの攻防に注目したい。

・最初の焦点は、14日の下落を止めた10日線の維持となろう。この移動平均線を下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準2,857ドル、およびサポートラインの2,840ドルのトライを意識したい

・金価格が後者の2,840ドルを完全に下方ブレイクする場合は、20日線を目指すサインと捉えたい。今週はこの移動平均線を下限のラインと想定したい。しかし米金利の急反発などで調整の反落相場が進行する場合は、2,800ドルの維持が焦点に浮上しよう。2,805ドルは直近高安のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる

・トランプ関税がもたらす不確実性とインフレ再燃の懸念は、金価格の下支え要因である。これらの懸念はすぐに後退することはないだろう。よって、金価格の反落局面では、今回取り上げたサポートラインを軸に押し目買いのタイミングを狙いたい

サポートライン
・2,882:10日線(日足)
・2,857:フィボナッチ・リトレースメント23.6%(日足)
・2,840:サポートライン(1時間足)
・2,825:20日線(日足)
・2,805:フィボナッチ・リトレースメント38.2%(日足)

最高値の突破とサポート転換が焦点に
先週14日の金価格の動きを確認すると、フィボナッチ・チャネルの161.8%ラインがレジスタンスとなり、大陰線となった。上昇の局面では、このテクニカルラインを抵抗線と想定したい。

・最高値2,942ドルの突破は161.8%ラインを目指す重要なシグナルとなろう。サポート転換も確認される場合は、強気相場が加速するサインと捉えたい。

・金価格が2,942ドルをトライするサインとして今週は5日線、13日の高値2,929ドルそして14日の高値2,940ドルの攻防が焦点となろう。5日線は2,900ドルを下抜けてきた。この移動平均線で戻りが止められる場合は、調整相場の進行と上で取り上げたサポートラインの攻防を意識したい

・時間足のストキャスティクスとRSIで相場の過熱感を確認したい。本レポート掲載時点では売られ過ぎの水準にある。RSIでもゴールデンクロスが確認される場合は、5日線(2,900ドル)のトライを想定したい

レジスタンスライン
・2,942:最高値(日足)
・2,940:14日の高値(1時間足)
・2,929:13日の高値
・2,900:5日線(日足、2/17時点)


金価格のチャート

1時間足:2月以降

1時間足:2月6日以降

出所:TradingView

日足:2024年12月以降

日足:2024年12月以降

出所:TradingView


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