リスク選好スタンスとユーロドルのポイント
2月に入り外為市場ではオセアニア通貨や新興国通貨のパフォーマンスが対米ドルで改善しています。一方、最も売り圧力に直面している通貨は?今後の動向は?詳細はマーケットレポートにて。
根強いリスク選好スタンス
新型コロナウイルスのリスクが各市場で意識されてから1ヶ月が経とうとしている。現時点での外為市場のパフォーマンスを確認すると、米ドル相場の大まかな方向性を示すドルインデックスの急騰が示す通り、米ドル高の展開となっているように見える。確かに1月はウイルス相場を背景に米ドル高優勢の局面が見られた。しかし、2月に入るとそのトレンドに変化の兆しが見える。この点を端的に示しているのがオセアニア通貨と新興国通貨のパフォーマンスである。新型コロナウイルスの感染リスクが意識され始めた1月17日を基準日とし現時点までの騰落率を確認すると、これら通貨は対米ドルで下落している。しかし、1月31日を基準日とした騰落率(=2月の騰落率)を確認すると、上記の通貨は米ドルに対して上昇していることがわかる。中国リスクに反応しやすいこれら通貨が米ドルで反発しているということは、ウイルス相場に対するリスクが徐々に後退していることを示唆している。主要な世界の株価指数が堅調地合いを維持している状況も考えるならば、投資家の根強いリスク選好スタンスが窺える。また、米長期金利が1.6%前後でキャップされている状況も考えるならば、今週のオセアニア通貨や新興国通貨は対米ドルで底堅い展開となる可能性がある。円相場では、クロス円を中心とした円安優勢の展開が予想される。これらのシナリオを覆す要因として注視すべきは、冴えない主要国の指標データと新型コロナウイルスに対する新たなネガティブ報道である。
米ドル相場の騰落率①
米ドル相場の騰落率②
ユーロドルについて
日本円と同じく、2月に入り売り圧力に直面しているのが欧州通貨である。中でもユーロ相場の軟調地合いが鮮明となっている。米国とのファンダメンタルズ格差が再び意識されていること、財政出動に対して英国とドイツでスタンスの違いが鮮明となっていることが、現在のユーロ安の要因となっている。今週発表される米英独の指標データの内容次第で、ユーロ相場のトレンドが左右されると予想する。特に注視すべきはユーロドルの動向-具体的には1.0800の攻防である。このレベルは、フィボナッチ・プロジェクションの重要ポイント161.80%の水準にあたる。リスクリバーサルを確認すると、1週間のそれには反転の兆しが見られるが、1か月のそれは未だ低下基調を辿っている。単発の調整が想定されるものの、ベアトレンドに変化が見られないことをリスクリバーサルは示唆している。1.08台を完全に下抜ける展開となれば、1.05台を目指す可能性が出てくる。1.0820および1.0800にはそれぞれビッドが観測されている。
一方、上値の焦点は10日MAのトライとなろう。このMAは今日現在1.0916前後で推移している。1.0870から1.0900にかけては断続的にオファーが観測されている。
ユーロドルとリスクリバーサル
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