交錯状態の米ドル相場 トレンド決定要因は米国内の感染状況
現在、米ドル相場は売り買いが交錯する状況となっています。明確なトレンドが見られないということは、何を意味しているのか?目先の焦点は?そしてドル円の上下のポイントは?マーケットレポートをご参照ください。
売り買い交錯の米ドル相場
パウエルFRB(以下FED)は、昨年10月に米ドル資金の供給を開始した。その後、外為市場で発生したトレンドは米ドル安であった。そして現在は、FEDによる無制限の量的緩和、というフェーズに突入している。簡単に言えば、現在は大量の米ドル資金が市場に供給されている状況にある。昨年10月以降のトレンドを考えるならば、大量の資金供給は米ドル安を加速させる要因である。しかし実際の米ドル相場は4月に入り、対日本円や欧州通貨で再び上昇する局面が見られた。一方、対オセアニア通貨では米ドル安優勢で推移している。また、今週は対新興国通貨でも米ドル安優勢となり明確なトレンドは見られない。3月に発生した米ドル相場の乱高下は、新型コロナウイルスに対する市場心理を如実に反映した動きだった。その米ドル相場が現在、売り買い交錯の状況へシフトしているということは、先行き不透明感に対する市場参加者の警戒心は根強いが(=米ドルを保有しておきたいという心理は健在だが)、新型コロナウイルスの問題が終息に向かっているという期待(=潤沢な米ドル資金を使いより収益性の高いリスク資産に投資したいという心理)も徐々に芽生えている、という交錯した投資家の心理が、現在の米ドル相場に反映されていると考えられる
ドルインデックス
レンジ相場のムードが出始めているドル円相場
リスク選好でも回避でもない現在の相場状況を考えるならば、外為市場全体のボラティリティは低下基調を辿ろう。ドル円も例外ではない。事実、インプライドボラティリティ(1週間)を確認すると、3月上旬に30%手前まで上昇していたボラティリティは現在、9%台まで低下している。実勢相場も107.00-109.50がコアレンジとして形成されつつある。本日もこのレンジを意識した展開となろう。レンジの上限と下限どちらをトライするかは、引き続き株式動向、特に米株の動向次第となろう。その米株だが、現在は新型コロナウイルスの感染状況に連動した値動きとなっている。米国内における感染のピークアウトの兆しが見られるとの一部報道はあるが、6日の感染者数は3万人以上となり5日の2.5万人から増加。また、死者数も1,255人と、5日の1,165人から増加している。感染拡大のピークアウトがまだ先だというデータが示される場合、本日の米株は続落を予想する。このケースではビッドが観測されている108.50および108.00のトライを想定したい。一方、感染者数等が減少しているデータが確認されるならば、米株は反発しよう。外為市場では円安圧力が高まり、ドル円は円安にサポートされるかたちで、109.50のトライおよびブレイクが焦点として浮上しよう。109.20から109.50にかけては断続的にオファーが観測されている。
ドル円
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