JPモルガン、目標株価引き上げ相次ぐ 決算発表15日
追加経済対策による景気回復への期待が高まり、米10年国債利回りが約10カ月ぶりに節目の1%台に乗せるなか、利ざや拡大への期待で金融株が上昇している。15日に決算を発表するJPモルガンもその一角だ。
今週米ジョージア州で実施された連邦上院議会の決選投票で民主党が2議席共に制し、大統領と議会上下両院の過半を民主党が占める「トリプルブルー」が実現。追加経済対策による景気回復への期待が高まり、米10年国債利回りが約10カ月ぶりに節目の1%台に乗せるなか、利ざや拡大への期待で金融株が上昇している。15日に決算を発表するJPモルガン・チェース<JPM>もその一角。アナリストによる目標株価の引き上げが続く。
バンク・オブ・アメリカは7日付のリポートで、JPモルガンの収益力の高さを評価し、同社株の目標株価を131ドルから160ドルに引き上げた。投資判断も「中立」から「買い」に上方修正している。
この中で、金融株は景気回復局面の初期における成績が相場全体を上回る傾向が強いと指摘。景気回復に伴うイールドカーブのスティープニングが支えになるとした。
また、JPモルガンは投資銀行事業などでリスク管理が卓越しており、収益力も高いと指摘。さらに、景気回復後の旅行や外食需要の拡大で、富裕層を顧客に多く持つ同社のクレジットカード事業は恩恵を受ける見通しとした。
JPモルガンが1~3月期に再開を計画している自社株買いも株価の押し上げに貢献するとの見方を示した。
2021年の1株あたり利益は9.75ドルを予想。年率換算でリターン(有形自己資本利益率)は15%となる。
住宅ローン事業に相対的な弱さ
ジェフリーズも7日付でJPモルガンの投資判断を「ホールド(中立)」から「買い」に引き上げた。目標株価は110ドルから152ドルに上方修正している。
リポートによると、住宅ローンなどの一部の事業で昨年の業績を超えるのが難しい可能性があるものの、クレジットカードや決済などの強さが他事業の相対的な弱さを相殺する見通し。
JPモルガンは15日の取引開始前に20年10~12月期決算を発表する予定。
7日の米株式市場でJPモルガンは前日比4.32ドル(3.28%)高の135.87ドルで終えている。一時、5.05%高の138.19ドルまで買われた。
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