メタ、増収ペース加速見通し 24日決算 株価は年初来4割高の勢い
メタの2024年1-3月期決算は増収ペースが加速する見通し。実際に高成長を達成できるかどうかは中国市場の動向もカギを握る。
フェイスブックなどを運営するSNS大手のメタ・プラットフォームズが24日の取引時間終了後に発表する2024年1-3月期決算は増収ペースが加速する見通しだ。投資家の期待に応えることができれば、すでに2023年末比で4割超の値上がりをみせている株価に弾みがつく可能性がある。ただ、メタの2023年の業績の好調さは中国市場の急拡大に支えられた側面があり、今後も成長ペースを維持できるかどうかは中国経済の動向に左右されることも考えられそうだ。
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メタの2024年1-3月期決算は総収入が26%増の見通し
メタはアメリカ東部時間の24日午後5時(日本時間25日午前6時)に決算会見を開く。LSEGのデータによると、メタの1-3月期決算に関する事前予想は、総収入が前年同期比26.1%増の361.14億ドル。1株当たり利益(EPS)が95.5%増の4.30ドルと見込まれている。予想通りになれば5四半期連続で増収ペースが加速することになる。メタは直近16回の四半期決算のうち、3回で総収入が事前予想を超えられなかった。1株当たり利益では5回、予想を下回っている。
メタの株価(META)は2022年の1年間で64%下落した後、2023年は株価が2.9倍になる急回復をみせた。16日の終値は499.76ドルで、2023年末比での上昇率は41.19%に達している。マグニフィセント・セブンと呼ばれる大手ハイテク7社の株価の中では、半導体大手のNVIDIA(エヌビディア、NVDA)の76.52%高に次ぐ好成績だ。
LSEGによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は23.71倍で、メタと同様に広告事業を主な収益源とするアルファベット(GOOGL)の21.56倍よりもやや割高といえる水準だ。ただ、エヌビディアの33.57倍などと比べると、引き続き割安感があるとみることもできる。アナリストが提示する目標株価の平均は529.42ドルで、足元の株価よりも6%ほど高い水準。4月に入ってからは600ドル近くまで目標株価を引き上げるケースが目立っている。62人のアナリストのうち、21人が強い買い、33人が買いを推奨。7人は維持、1人は売りを勧めている。
メタの株価は前回決算発表の翌日に20%上昇
メタの株価が勢いづいたのは2月1日の10-12月期決算発表がきっかけ。メタは市場予想を超える好業績とともに初の配当金支払いを始めることを発表し、翌2日の株価は前日比20.32%高となった。2日から足元までの株価上昇率は5.21%高で、株価急騰の反動による値下がりにも見舞われていない。
ただ、メタの総収入はほぼすべてが広告事業が稼ぎ出しており、今後の成長は企業の広告出稿意欲に左右される側面がある。2023年の年間総収入の約4割を稼ぎ出した北米地域や約1割を占める中国の経済活動の見通し次第では、企業が広告出稿に消極的になり、収入の伸びが鈍る可能性もありそうだ。メタが米証券取引委員会(SEC)に提出した決算資料によると、2023年の北米市場の収入は前年比5.5%増の528.88億ドル、中国市場の収入は85%増の136.90億ドルだった。
ただ、2023年の中国からの広告出稿の伸びは新型コロナウイルス禍の影響を受けていた2022年からの反動増という側面もある。メタが2024年も総収入の高い成長ペースを維持できるかどうかの見通しは、中国企業の動向がカギを握るともいえそうだ。
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